ススキとオギ
10月11日(日)
茅ケ崎中学校の裏手に自然園がある。沼があり、田があり昔の自然がそのまま残されている。いろいろ調べるには貴重な場所である。開放される日が休日のみということが残念である。保護ということを考えると、仕方ないのかもしれない。門を入ると、中にほとんど人がいなかった。ボランティアの人が数人作業をしていた。
入り口を入るとすぐ右手にヤクシソウが咲いていた。一寸見るとノゲシに似ているが、茎が細く貧弱に見える。しかし花は濃い黄色で鮮やかさがあるので、こちらの方が綺麗に映る。
ヤクシソウ
アザミが咲いている。アザミは比較的大柄なものが多いが、これは特に大柄である。アザミについては「春に咲くのがノアザミ、秋に咲くのがヨシノアザミ」というぐらいの知識しか持ち合わせていない。見ると、タイアザミと表示されている。こういう名前のアザミもあるのかと思った。「ヨシノアザミとはどんな点で違うのだろうか」と初歩的な疑問が湧いてきた。
タイアザミ
細い通路を挟みとススキとオギが咲いている。見るとほとんど違いが分からない。ススキがオギに見え、オギがススキに見えてくる。葉や茎を見たが違いがほとんど分からない。穂を取って小花を見ると違いが分かってきた。ススキの小花には長いのぎがあるが、オギには見られない。大きさを比べると、オギの小花の方が1.5倍ぐらい大きい。
ススキ
オギ
左:ススキ 右:オギ
木陰にホトトギスが見えた。花茎がつるのように張って伸びており、そこから1つずつ上へ向かって花が咲いている。似ているものにヤマジノホトトギス、ヤマホトトギスがあるが、これらの花被片の基部に橙色の班紋がないという。この花には橙色の班紋がある。
坂の途中にヒヨドリバナが見えた。つい最近まで、この花を見るとヒヨドリバナと疑いもなく見過ごしていた。ある時、図鑑を見ると、この花とそっくりな写真が載っており、名前がサワヒヨドリとなっていた。不思議に思ったので、よく調べてみた。すると、ヒヨドリバナヒ花の写真もありそっくりだった。どこが違うのかと探すと、葉の柄の有無であることが分かった。それからはこの花を見ると、葉柄の存在を見ることになった。この花には葉柄がある。
ミゾソバが現れた。よく見るのは沼地だが、ここは田圃の横である。いろいろなものが混生している中からつるを伸ばし、花をつけている。つい先程、ウナギツカミを見たが、感じはよく似ている。葉を見ると形が違うのでミゾソバと知ることが出来る。
これも先程見たヤブマメの花である。ここで、「あれっ、と思った。」先程同じ花のところに「ナンテンハギ」と書かれた標識があった。この花は「ナンテンハギなのか」と疑った。確認しに先程のところへ戻った。やはり「ナンテンハギ」と書かれている。そんなことはないと、図鑑を見た。これはヤブマメであることが分かった。標識は近くのナンテンハギを示していると思える。
ヤブマメ
撮影:10月4日
記 平成27年10月10日(土)