ウナギツカミとアメリカセンダングサ
10月10日(土)
森の中にぽっかりと空間が出来、そこが草原になっている。森の向こうにはマンションが何棟も立ち並んでいるが、草原からはほとんど見えない。このような環境が町の中に1つでもあたらと思うが、今はどこもかしこも開発され、このような環境を残す余地がない。
池の近くの草原にコブナグサを見つけ、他に目を移すとイヌコウジュが見つかった。イヌコウジュはイヌトウバナ、ヒメジソに似ていてなかなか確信が持てなかったが、最近になってようやくわかりかけてきた。葉はヒメジソより幅広く、鋸歯の数が少なく、粗い。
イヌコウジュ
イヌコウジュの花
キンエノコロ
池の畔にアカシデの樹がある。昨年ここを通った時、この樹を見つけた。それ以来、機会があるとこの樹を見るようになった。アカシデは葉の先が尾のように伸びているというが、いざアカシデとイヌシデの葉を比べて見ても、中々区別が出来ない。
アカシデ
アカシデ
イヌシデ
小さな沼のような池だが訪れた人の心を癒してくれる。魚でもいるのだろうか、時々親子で何かを探している光景が見られる。池の面を見ながら、広がる草原を見つめ、その奥に森の樹を見ると落ち着いた気分になれる。環境は人を変えるといえる。
沼のような池
ここからは沼地がいくつか出てくる。ここが開発される前、下の方に沼地があったことを覚えている。上の田舎道からは降りることが出来なかったので、遠くから眺めていた。あそこが整備され現在の姿になってきたと記憶が遡って来る。沼地にミゾソバに似た花が見えた。葉がミゾソバより細いので、これはウナギツカミになる。何でウナギツカミというのだろうか。調べみると、「茎に下向きの棘があるので、これを使うとウナギが取れそうだ」ということから来ているという。不思議な名前である。
ウナギツカミ
同じところにアメリカセンダングサを見ることが出来た。アメリカセンダングサにも似たものがいろいろある。以前は、道端にあるものをアメリカセンダングサと思っていたら、違っていた。「アメリカセンダングサは花の下にある総苞が長く張り出しているのが特徴である」ということを知り、区別が出来るようになった。また、アメリカセンダングサは道端でなく、水気のあるところであることも知った。
撮影:10月4日
記 平成27年10月9日(金)