公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

舞岡公園 白色のハギ(シラハギ)

923日(水)
 
 長久保の炭焼き小屋に通じるところに古井戸があった。井戸には懐かしいポンプが設置されている。今でも使っているのだろうか。腕の下にはコンクリ―の石が添えてある。ポンプを扱いだ時、「ざー」と水が流れ出る爽やかさが伝わって来る。こうやって水を汲みだしていたことを考えると水道の便利さが分かる。便利になると、水の有難さも忘れてしまうようだ。
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古井戸
 
 古井戸から少し奥まったところに、たった1本のヒガンバナが咲いていた。周りはきれいに整理され、雑草がほとんどない。藪の中にこの1本だけが残されたようだ。彼岸頃咲くというが、本当によく当たる。草木は毎年ほぼ同じ時期を見計らって花をつけ実を結ぶ。どのようにして時を捉えているのか神秘的である。
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 遊歩道へ戻るとタカサブロウが咲いていた。この花は湿り気のあるところに生育するという。記憶を辿ると、この花を見たのはいつも水際だったことを思い出す。葉が対生で、毛が沢山ある。調べると、周りの舌状花が2列に並んでいるという。先日の写真ではこの様子がよく分かった。
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タカサブロウ

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タカサブロウ:舌状花が2列に並んでいるという
 
 暗かったが、葉の陰にチカラシバの穂が見えた。そろそろ現れると思っていたが、小雨模様の薄暗い中に見えるとは思わなかった。いつも見るチカラシバは日のよく当たる草原に株をなしている。荒々しい毛がこの名前をよく表現している。
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 シラヤマギクがあちこちに見られることを予想していたが、意外と見える回数が少ない。天気が悪いせいかもしれないが、まだこれからなのだろうか。シラヤマギクで思い出したが、ノコンギクもまだほとんど見ていない。まだ終わってはいないと思うが・・・。
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シラヤマギク
 
 古民家の入り口に白色のハギが咲いていた。満開状態で、小雨の中だが映えて見えた。白色のハギ(シロハギ、シラハギ)はミヤギノハギの変種と言われているので、確かめてみた。
 枝が垂れ下がる姿は正しくミヤギノハギの系統を表現している。葉の形を見ると楕円形をしている。ミヤギノハギの葉の両端は細まる形をしているので、この葉はむしろヤマハギの葉に似ている。萼歯の切れ込みもあまり深くはないようだ。この辺もヤマハギに近い。これで本当にミヤギノハギの変種なのだろうか。さらに検討が必要と思える。
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白色のハギ

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撮影:916


  記  平成27922日(火)