舞岡公園 ミヤギノハギ
9月18日(金)
ハギの花を追い、このハギの名前は何だろうかと考えてきた。その中で、ミヤギノハギが分かり始めてきた。枝が垂れさがる姿から始まった。ハギはどれを見ても多少は枝が垂れさがる。枝が垂れさがっていれば、ミヤギノハギになるという考えは通じなくなった。次に葉の形に目を向けって行った。こちらも慣れるまでには中々判断に迷った。円に近い葉、楕円形様々ある。葉の頂点が凹んでいるもの、針のようなものがついているものもある。ミヤギノハギの葉について資料を見ると、
牧野植物図鑑
・葉は柄を持った3出複葉 小葉は楕円形 両端とも次第に細くなって鋭形
|
が大きな手掛かりになり、これをきっかけに葉の両端の形に目を向けるようになった。すると、ミヤギノハギと思われる葉は他のハギの葉より幅が狭く、両端が細まっている形が見えてきた。「成程、この形なのか」と先人の観察の鋭さを改めて学んだ。
両端とも次第に細くなって鋭形 撮影:8月27日
花を改めて見直すと、
・翼弁は濃色 竜骨弁は翼弁より長く、青紫色で鎌状
|
ということも再確認できた。ハギの花のつくりは複雑さが先に立ち理解しにくい。この花弁について旗弁、翼弁、竜骨弁と分けて考える方法は理解しやすくしている。どなたが考案したのか、発想が素晴らしい。
資料を見ていくと、萼、萼歯の言葉が出てきた。萼は心得ているが、萼歯という言葉は聞きなれなかった。萼歯は萼の先が分割した支片を指していることが分かった。「萼歯が4つあるいは5つに分かれている。また、萼の中央付近まできれこんでいる。」などの説明がされていたので、実際に見てみた。肉眼ではほとんど分からない。ルーペを使っても詳細は分からなかった。とても不可能と思える詳細まで、どのような方法で調べたのだろうか。いろいろな工夫があったことと思う。カメラで接写写真を撮り、それをパソコンで拡大して見ているが、それでも分かり難いのが事実である。とくに、支片に見られるという脈はほとんど確認できなかった。
保育社図鑑
牧野商物図鑑
・萼は深く4裂 裂片は皮針形で、先端は尖る
|
「萼の4裂、裂片は皮針形、先端は尖る」の点は確認できた。
撮影:9月16日
撮影:9月16日
記 平成27年9月17日(木)