舞岡公園 ピンクの花はヌスビトハギだった
9月2日(水)
ススキのような細長い葉をつけた株が目立ってきた。先日来たとき、この草は何というのだろうかと思い、今までの知識からカゼクサと見当をつけていた。今見ると穂が出始めてきた。スズメノカタビラを大きくしたような穂をつけている。カゼクサで間違いなかった。葉の裏の中肋が背中となり、飛び出ていた様子が印象に残っている。
カゼクサ
舞岡川から離れ、本道に戻った。崖側は草刈りの後だが、ヒヨドリバナは残されていた。秋の花なので、刈らなかったのかもしれない。ヒヨドリバナはこの道沿いに幾株も連続している。この風景も秋の風景を感じさせる。
ヒヨドリバナがつづく沿道
ヒヨドリバナに混ざってツリガネニンジンも目立ってきている。ツリガネニンジンは薮の中にひっそりと咲いている印象があったが、この光景を見るとそうでもないようだ。藪のあちこちと顔を出している。近くに寄ってみると、「ツリガネ」という名前がよく分かる。
ここの広場も草刈機で刈り取られている。しかし、ここにも秋を知らせる花は残されている。訪れてくる人の気持ちを考えた手入れの仕方だと感謝したい。キツネノマゴの大きな塊が保護されていた。この時期、草むらを見ると、赤紫色の小さな花がよく目に付く。たいていがキツネノマゴである。この大きな塊を見ると、1つ2つでは分からないキツネノマゴの繁殖力の強さが伺われる。
キツネノマゴの大きな塊
キツネノマゴ
池の周りにこの小さな白い花を頻繁に目にする。中央にくびれが入った2枚の花弁からなり、珍しい形をしている。名前はミズタマソウと呼んでいる。覚えにくい名前だったが、最近になって分かるようになった。
語源は、「白い毛が密生した球形の子房が露にぬれている様子を水玉にたとえたことから名付けられました」と紹介されている。よく見ると、そんな気がしてくる。
ミズタマソウ
ミズタマソウの果実
池との境にうすいピンクの小さな花が咲いていた。日陰の中で見る小さなピンクの花はきれいに映った。何という名前だろうかと考えた。小さな花だからタデの仲間を考えた。サナエタデ、サクラタデ・・・と考えたが、いずれもどことなく違っている。そのうち、この花は蝶形ではと気づいた。そこで、これはタデの仲間でなく、ハギの仲間になると思いついた。今まで目は花へ行き、葉へ行ってなかった。葉を見ると、何度も見てきたヌスビトハギだった。同じものでも咲いている環境が変わると、こうも違うのかと改めて考え直した。目をそらすと、直ぐ近くにヌスビトハギの大群があった。
ヌスビトハギ
ヌスビトハギの花
撮影:8月27日
記 平成27年9月1日(火)