舞岡公園 カクレミノ
8月31日(月)
川の縁をイノコズチが埋めている
坂下口から以前通った舞岡川沿いに進んで行った。川の縁は雑草が生い茂り歩道を埋めていた。川沿いの歩道は日陰になっており、葉の隙間から光が差し込んでいた。周りにはイノコズチが繁茂している。花穂は出たてで、短く、花はほとんど開いていない状況である。この環境のイノコズチならば、ヒカゲイノコズチではないだろうかと思い確認する気になった。触ってみると、毛の手応えがある。写真で見ると、表裏に随分毛がある。ヒカゲイノコズチというよりヒナタイノコズチに見えてきた。この辺の判断は非常に難しい。小苞の基部付属物の大きさを見れば、なおはっきりするということだが、そこまでは見ることをしなかった。次回確認したい。
葉の表面:随分毛がある
葉の裏面:随分毛がある
直ぐ近くに小さな白い花が咲いていた。タカサブロウである。一寸見ると、ヒメジョオンを思わせる。しかしこの時期にはヒメジョオンは余り見かけなくなってきているので、近くで見れば、間違えることはない。同じところで昨年も見た記憶がある。
タカサブロウ
川向うには樹木がたくさん生い茂っている。この1つ1つの名前を知りたいが、そこまで知識が追い付いていない。緑色の果実をつけた樹がある。何の樹だろうかと足が止まった。
何の樹だろうか
幅の広い葉を見ると、アオキが思いついた。しかしどことなく違和感があった。アオキの果実は楕円形でもう一回り大きい気がする。葉脈を見ると、3脈が目立つといえそうだ。すると、ヤブニッケイ、シロダモが候補に入ってきた。シロダモは葉が枝の先に集中している。そうすると、「この樹はヤブニッケイになるのかなぁ」と思われてきた。ヤブニッケイは葉がこんなに広かっただろうか。
葉と果実
そう思いながら、図鑑を広げてみた。
樹木検索くん
イメージにある葉からは大分違うように思えたが、カクレミノの葉にはいろいろな形があるということを知っていたので、
カクレミノの信頼性が高くなってきた。果実の写真を見た時、間違いないと思った。
「この葉はカクレミノだったのか」とため息をついた。カクレミノの名前は知っていたし、果実も見たことがある。しかし、この樹の葉と果実からはカクレミノの名前が浮かんでこなかった。
いままで描いていたカクレミノの葉は深い切れ込みの入ったものだった。この形の印象が強すぎたため、切れ込みない葉の形に考えが及ばなかったことが名前を知るのに長引いた原因だった。
頭に浸み込んでいたカクレミノの葉の形
カクレミノと分かってもう1度写真を見直していくと、葉の中に昔のイメージした葉が現れ出した。「よく観察すれば、すぐに分かったのにと」反省させられた。
イメージした葉と同じものがあった
撮影:8月27日
記 平成27年8月30日(日)