公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

過ってのハギの写真を見直す

829日(土)
 
  ハギの仲間を調べていると、過って撮影したハギは何という名前なのか調べて見たくなった。そこで過去の写真を探し出し、考察してみた。
 試料は近くの公園で偶然見つけたものである。当時は、「ハギ」という名前が分かる程度でいいと済ましていた。ところがここにきて急に詳細を調べる気になった。
 3枚の葉を見ると、頂小葉が2枚の側小葉おり一回り大きい。この点は他のハギの仲間とも共通している。形は幅が狭く、縦長の楕円形とも見えるだろうか。基は丸く、先は次第に細くなっている。両面が毛に覆われている。

試料
イメージ 1
 
 花が写っていたので、見える範囲で詳細を調べた。ハギの花弁は、旗弁と言われる1枚の花弁、翼弁と言われる2枚の花弁、竜骨弁と言われる2枚の花弁からできている。この旗弁、翼弁、竜骨弁を見ると、旗弁は大きく、円形に近い形をしている。さらによく見ると、基の方に1対の斑点のようなものが見える。

アレチヌスビトハギの旗弁の基部に黄緑色の2つの斑がある

 1対の斑点は参照で説明しているものになるのではないだろうか。この点をアレチヌスビトハギの特徴として上げている資料は他に見当たらない。
イメージ 2
やや不鮮明だが、1対の斑点が見える

イメージ 3
鮮明な1対の斑点が見える

 萼について調べると、

参照 長田武正著「帰化植物図鑑」によると
アレチヌスビトハギ
萼は不同に4裂、下片が最も長くて細い、上・中片は三角形、上片はさらに先が浅く2裂する。

 この説明に従って、写真を見ると、1本長いものが存在している。これが4裂した下片であろうと想像できる。上片の2裂については写真からは確認が出来なかった。
イメージ 4
44裂した下片が長い
 
 旗弁に見られる1対の斑点模様と4裂した萼片の上片・下片の特徴については、新しく学ぶことが出来た。以上のことから試料はアレチヌスビトハギになると考えられる。花が咲いたら、実際に確認したいと思っている。
 

  記  平成27826日(水)