ウツギを調べる
1月25日(日)
樹木は四季を通して姿を変えていく。そのため花の咲いているときは名前が分かっても、花期が終えると「この樹の名前は?…」となってしまう。いまウツギの樹がその課題になっている。それを解決するために、花を確認してあるウツギの樹を見に出かけた。
竹藪が広場に変身
いつもの森へ来た瞬間「うあ!どうしたんだぁ」と声が出そうになった。先日までの竹藪が刈り取られ広場になっていた。この広場は、公園として保つのか、造成されるのか。今後の成り行きを注目したい。
新しくできた広場から斜面を下りて行った。ウツギの樹は坂を下りたところの民家の入り口にある。初夏、この花を確認しているので、この樹はウツギに間違いない。先日見た果実はウツギに間違いないだろうか。果実を比較すれば結果が出てくる
ここのウツギの果実は球体をしている。頂部が空き、そこから3本の棘のようなものが出ている。これはめしべの残りと思われる。
ウツギの果実
ウツギ 撮影:2014.5.18
一方、先日再確認したものを見直した。鮮明な写真でないのが難点だが、果実の形はほぼ同じである。頂部が空いているところも共通している。ただ棘のようなものの数が少ない。しかしよく見ると、複数の棘のものもある。少ないものは枯れて折れた可能性がある。
先日撮影したもの 撮影2014.11.13
果実 撮影2014.11.13
葉を比べると、縁に鋸歯があるところも似ている。2つは同じ種類で、ウツギである可能性が高い。
ウツギはウノハナという。「ウノハナ」という言葉は「夏は来ぬ」の歌詞から多くの人が知っている。歌詞を辿ると、垣根として使われていたことが知られる。残念だが、今の都会の家にはほとんど垣根がない。あるとすれば、ブロックやコンクリート製になっている。止むを得ない流れであるが、少しずつ昔の文化が失われていく気がする。このことは自然から遠ざかっていくように感じる。「人は自然がないと生きていけない」このことを忘れたくない。
記 平成27年1月25日(日)