公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ウツギを調べる

125日(日)
 
 樹木は四季を通して姿を変えていく。そのため花の咲いているときは名前が分かっても、花期が終えると「この樹の名前は?…」となってしまう。いまウツギの樹がその課題になっている。それを解決するために、花を確認してあるウツギの樹を見に出かけた。
 
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竹藪が広場に変身
 
 いつもの森へ来た瞬間「うあ!どうしたんだぁ」と声が出そうになった。先日までの竹藪が刈り取られ広場になっていた。この広場は、公園として保つのか、造成されるのか。今後の成り行きを注目したい。
 
 新しくできた広場から斜面を下りて行った。ウツギの樹は坂を下りたところの民家の入り口にある。初夏、この花を確認しているので、この樹はウツギに間違いない。先日見た果実はウツギに間違いないだろうか。果実を比較すれば結果が出てくる
 ここのウツギの果実は球体をしている。頂部が空き、そこから3本の棘のようなものが出ている。これはめしべの残りと思われる。
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ウツギの果実
 
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ウツギ 撮影:2014.5.18
 
 一方、先日再確認したものを見直した。鮮明な写真でないのが難点だが、果実の形はほぼ同じである。頂部が空いているところも共通している。ただ棘のようなものの数が少ない。しかしよく見ると、複数の棘のものもある。少ないものは枯れて折れた可能性がある。
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先日撮影したもの 撮影2014.11.13
 
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果実 撮影2014.11.13
 
 葉を比べると、縁に鋸歯があるところも似ている。2つは同じ種類で、ウツギである可能性が高い。
 
 ウツギはウノハナという。「ウノハナ」という言葉は「夏は来ぬ」の歌詞から多くの人が知っている。歌詞を辿ると、垣根として使われていたことが知られる。残念だが、今の都会の家にはほとんど垣根がない。あるとすれば、ブロックやコンクリート製になっている。止むを得ない流れであるが、少しずつ昔の文化が失われていく気がする。このことは自然から遠ざかっていくように感じる。「人は自然がないと生きていけない」このことを忘れたくない。
 
  
  記  平成27125日(日)