公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ノコンギクの確認

107日(火)
 
  野山にノギクが咲きだした。この時期になると、「ヨメナノコンギクはどこが違うか」という課題が思い出される。毎年のことだが、いまだに答えに辿り着けていない。「白幡の森に試料となるノギクが出始めている」のではと思い、久しぶりに出かけた。
 孝道山の裏から近づくと、異様な臭いが鼻をついた。ギンナンの臭いである。見ると、狭い通路を、落ちてつぶれたギンナンが埋めている。ここを通る人や自転車が踏むつけたのであろうか。足を踏み入れる隙間もない。仕方なく細い階段を下り、森の中の小道を歩くことにした。ここへ下りると、幾分臭いは弱まり、忘れることが出来た。
 森を抜けると、草地に出る。色々な雑草が見られると期待して進んだ。視野が開け、2組の親子連れが遊んでいるのが目に入った。それと同時に、すっかり刈られた草地も目に入った。当てが外れた。何時もならカゼクサやメヒシバが生い茂り、青々とした光景があったのだが、この分だと下の方の草地も刈られている怖れを感じた。
 先に上の広場にある樹木を見た。広場の道沿いには、モモとサクラの樹がある。冬芽を見た。どちらも来年の準備が出来ている。特に寒い冬を乗り越えるために、一足先に万全な準備をしているモモの冬芽の暖かそうな毛のつくりには感心させられた。
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モモの冬芽                サクラの冬芽
 
 林よりのコナラの樹下には果実が大分落ち始めている。まだ樹についているものもあるだろうと見上げると、緑色をしたきれいな果実があった。緑色で、艶のある果実はきれいに映った。
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コナラの果実
 
 コナラの近くにシロダモの樹がある。シロダモとヤブニッケイがよく似ている。常に見続けていないと、葉だけを見ていたのではどちらなのか迷う。今見ているのはシロダモと分かっているので、赤い実が出来ていることが予想できる。葉をどけながら探すと、確かに見つかった。シロダモの実は、おいしそうに見えるが、種ばかりで食べられるところは少ないという。
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シロダモの果実
 
 広場の中央に大きなエノキとハンノキの樹がある。ハンノキには花の準備が進んでいるのではと思い、葉をかき分けてみた。塊状をした果実と太く短いひも状の花序が見えてきた。
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ハンノキ              ハンノキの果実と冬芽
 
 一通り樹木の観察を終え、下の草地へ向かった。草地は刈られておらず、安心した。そこで、今日の目的のノギクを探すと、咲いている。最初にシラヤマギクが見つかった。この花はノギクの中でも一番分かりやすかったので、見るとすぐに分かった。
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シラヤマギク
 
 問題は、ノコンギクヨメナである。ヨメナは地面に湿り気が多い所にあると聞いている。昨年も調べたが、どうもここには有りそうもない気がする。しかし、ここのノギクの中に、白色のものと、うす紫色のものとがある。白色のものを先に見た。これはノコンギクであろうと思っている。小花の冠毛の長さがが判別の決め手になるというので、調べた。やはり長い。葉などを見てもざらざらしている。ノコンギクに間違いない。
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 こちらは薄紫色をしている。ヨメナノコンギクか迷う。昨年見たときは冠毛が長かった。ノコンギクに限りなく近いようだが、葉を見るとどことなく違っているようにも見える。
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撮影:103
 
 
  記  平成26107日(火)