公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

つる性植物を考える 2

7月13日(月)
 
  オニドコロ、ヤマノイモなど見ながら藪を歩いてたとき、葉が一段と大きいものが現れた。花も咲いているようだ。「これは一体なんだろうか」と考えていると、先日崖の縁で見たサルトリイバラが頭に浮かんだ。しかし、あの時は果実がついていた。また、サルトリイバラの葉の先は丸かったように覚えている。「違う」そう思った。後で調べると、「シオデ」と出ていた。
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シオデ
 
 変わった名前なのでその語源を調べてみると、牧野博士のアイヌ語「シュウオンデ」語源説にたどり着いている。葉は大柄で、葉の基から1対のツルが出ている。大まかには楕円形だが、基の部分は窪み、そこから葉柄へとつながっている。葉柄は赤みを帯びているところも見られる。支脈は3対で、葉の縁は波を打っている。
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      各葉の基から1対のツルが出る                 支脈は3対
 
 シオデは雌雄が異株とのこと。そこでこの花はどちらかと調べてみると、雄花になる。中央から伸びる6本のひも状のものは雄しべで、その先のかぎ状のものが葯ということが分かってきた。葉が特徴的なので印象に残ったつる性植物であった。
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雄花
 
 シオデが分かった勢いで、サルトリイバラについても調べる気になった。遥か昔、サルトリイバラを見つけ、詳細を調べようと一部を採ろうとしたら、このツルが丈夫で、自分の力では引きちぎることが出来なかったことを覚えている。ツルは何れも丈夫だが、これほど丈夫とは思わなかった。葉は円形に近い楕円形をしている。支脈は1対しかなく、基から出て、頂点でまた一緒になっている。厚みがあり、葉柄は短く、赤みを帯びている。いまの果実は緑色だが、次第に色づき赤くなってくる。葉が落ち、赤い実だけになったところを見たことがあるが、最初何の果実かさっぱり分からなかった。
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          サルトリイバラ                          果実
 
 
  記 平成26年7月13日(月)