公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ヘクソカズラを考える

1月8日(水)
 
試料
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 つる性の丸い葉を見たのが12月28日、そのときからこの植物の名前は何だろうかと追い続けた。この辺にはつる性のものとして、ヘクソカズラを見ている。「ヘクソカズラの葉は対生で、基が丸く、先では急に細くなっている」こんなイメージを抱いていたので、丸い葉を見たとき、「この丸い葉は何なのか」と、答えが出せなかった。つるを辿っていくと、ヘクソカズラに似た葉へ行き着いたが、ヘクソカズラとしての確信は何時までも持てなかった。1つ疑問を持つと、また新しい疑問が湧いてくる。つるを辿ると、ヘクソカズラに似た葉へ辿ったが、間違っていなかっただろうか、途中で違うつるを辿ったのではないか、葉は確かに対生だったか・・・と自信がなくなってしまった。2度目に確認し、帰るとき、樹に絡み付いているキヅタを見たとき、もしかしたらキヅタかも・・・と思ったりし、さらに混乱してしまった。
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キヅタ 
 
 改めて藪へ行き、キヅタを見た。小さい葉、大きい葉・・・といろいろな葉を見たが、どこをどう見ても丸い葉はない。以前見た記憶は間違っていたようだ。葉のつき方を見ると、互生である。ヘクソカズラは対生になっている。葉が互生ということは、試料のつる性の植物はキズタとは明らかに違うことになる。やはり、ヘクソカズラになりそうだ。
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            小さい葉                          大きい葉
 
 別の場所へ行って同じようなものを再度見た。やはり、丸い葉とそうでない葉がある。葉の表裏に毛がある。ヘクソカズラの特徴を現しているようだ。先のつるは緑色をしているが、根元に近づくと茶褐色になってくる。
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試料:別の場所のつる性の植物
 
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             丸い葉                        楕円形の葉 
 
考察
 試料はヘクソカズラと思える。新しい葉の形は丸みを帯びていて、次第に古くなると、葉の形が楕円形に変わってくるようだ。つるも新しいうちは緑色であるが次第に茶褐色に色づいてくる。
 同じものでも時間とともに変わっていくことが分かる。1つのものを同定するためには、いろいろな時期のものを見て、その移り変わりをも捉えて行くことが大切であることが分かる。
 
 
  記 平成25年1月8日(水)