未知の樹木はムクノキだった
11月16日(土)
藪の端にウラジロガシがある。大木になっているものもある。この樹を最初に見たときはシラカシと思っていた。しかし、葉を裏返してみると銀白色で艶があった。シラカシの裏面は緑白色で似ているが、艶はない。そのことが分かってからシラカシと思える場合には、葉の裏を見ることにしている。枝先の冬芽を見た。多数のけばけばし芽燐覆われている。ふっくらとした円錐の形をしている。
ウラジロガシ
藪の中央付近にコナラとクヌギが並んでいる。葉が高いところにあるので、下の幹を見て2つを区別しようとするがなかなか難しい。幹の形を見ると、何となく2つは違っているようだ。クヌギは真っ直ぐで、コナラは曲がりくねるように見える。幹に入っている被目をみると、クヌギはきめが細かく、浅いように見える。この2つの冬芽を観察しようと試みた。クヌギの冬芽は細長く黒褐色気味なのに対し、コナラは膨らみがあり、褐色を帯びている。またクヌギには表面の毛が目立つが、コナラは明確でない。
下の藪へ行き、周りを見回したとき、クサギの赤い果実が目に入った。色彩の乏しいくすんだ緑の中に一際光って見える。赤く見えるのは萼で、その先についている青みを帯び、球形をしたのが果実になる。赤と青が対照的で人目を引き付ける。
下から見上げると、藪の中央に大きな樹がある。「何の樹かなぁ」と思いながら、何時も解決していなかった。藪の奥の方にあり、幹の様子が分からず、さらに葉は高いところにあるので、望遠を使っても確認は難しい。そこで、枝を辿ってみた。大きく枝が伸びているので、その枝を頼りに階段を上り上の藪へ出た。先ほどの枝を辿ると、直ぐ手前まで延びていることが分かった。それを見て、「今までなぜで気がつかなかったのか」と思った。既に、この樹は「ムクノキ」と判定していた。同じ樹でも見る場所角度によって姿が変わってくる。1つの問題が解決できた。
中央の高木はムクノキだった
枝を見ると、果実が見える。緑色のものと黒色に近いものとがある。けっこう大きい。手にすることが出来ないが。1cmぐらいはありそうに見える。
ムクノキの冬芽
記 平成25年11月16日(土)