公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

この植物はバケヌカボになるのか?

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この植物の名前は?
 
 池の縁にカゼクサに似たものが見えた。ちょっと見ただけだと、カゼクサと思ってしまう。しかし、カゼクサはもう終わろうとしているので、違うのではないだろうかと疑問があった。よく見直してみると、カゼクサよりやや背丈が高い。また、小穂の先に芒と思えるものが1本伸びている。カゼクサには芒はない。小穂は小花1つから出来ている。この点も、カゼクサとは違う。小花が1つとなると、ヌカキビ、コヌカグサが候補になる。しかし、この2種類にも芒はない。ここで行き詰ってしまった。
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小穂に小花は1つ、先には芒がある
 
インターネットで調べると
芒ある小穂と、無芒小穂の2形が同花序に混じる・・・関東以西~九
   内穎は小花の半長 ;葉舌13mm;護穎基部付近から芒出る、側面長毛疎;無芒の護穎は無毛
     ;枝上半に小穂ヤヤ密、花時枝斜開:バケヌカボ
 
を見ると、芒のあるヌカボがあることが分かった。
 
保育社の植物図鑑デ、バケヌカボを調べると
小穂は有芒、無芒の2型を同一花序につける・・・・箱根に産する。
 
「箱根に産すると記述されている」ということから、バケヌカボが候補に近づいてきた。杉本順一さんの日本草木植物検索誌にも同様のことが記載されている。
ヌカキビなどのキビの仲間には芒はない。すると、この試料はバケヌカボになるのかもしれない。
 
観察メモを列記しておく。
 
・一見カゼクサによく似ている。
・各節から45本の枝が出てその先に小穂がつく。
・枝の付け根は無毛。
・小穂は1つの小花からなる。
・葉舌は長く、先端が2つに切れる。
・葉鞘は無毛。
 
 
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葉舌は長く、先端が2つに切れる
 
 
  記  平成251022()