公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

この植物の名前は?

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  この植物の名前はなんと言うのだろうか。何年も前から調べているが決め手がみつからない。コヌカグサ、ヌカボ、ヌカキビなどが候補だが決め手がない。
 図書館で長田武正さんの日本帰化植物の中の「オオクサキビ」のページを見たとき、「これだ」と確信し、直ぐに家へ帰り整理してみた。図書館で見たときは、背丈、葉鞘の様子、葉身、中央の脈、葉舌、葉舌のヘリの毛等、読んでいくと全てが該当している。間違いないと思えた。 
 
保育社の植物図鑑の検索表を辿ると
コヌカグサ、ヌカボはイチゴツナギ亜科に入り、ヌカキビはキビ亜科に入る。この2つのグループの間には少し距離がある。2つのグループの違いは、小穂の小花の数にある。イチゴツナギ亜科は1-多数の小花からなり・・・、キビ亜科は2個の小花からなる。
とある。
 
「試料の小穂は2つの小花から出来ている」ように見える。細かいので、ルーペを使ってみているが、判断が難しい。2つの小花と判断すると、イチゴ亜科は候補から遠ざかる。
 
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小花は2つ?
 
 キビ亜科を選び次へ進むと芒穎と護穎の長さの違いが観点になっている。実際に見てみると、芒穎と護穎は同じ長さに見える。すると、キビ亜科ではなくなり、行き詰ってしまった。
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芒穎と護穎は同じ長さに見える
 
 もう一度、イチゴツナギ亜科へ戻ってみる。
 候補に上げていたコヌカグサ族へ進んでいく。コヌカ属までやってくる。この先はルーペぐらいではほとんど見分けることは難しい。一番妥当性のあるのはコヌカグサになる。
 コヌカグサの図や説明を見ると、葉の長さ、巾が10-20cm、7-10mmという。試料は、幾分長いし、巾も広いので、どうも不適当に思える。
 当て所もなく保育社の図鑑をめくっていると、ヌマガヤの果実がよく似ているように見えた。果実の下の方に毛があるところが似ている。しかし、ヌマガヤの説明を読むと、小穂は35個の小花があり・・・と記載されている。試料は小花が複数あるように見えない。
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ヌマガヤの果実によく似ている
 
 一瞬解決したように思えたと思ったら元へ戻ってしまった。中々ゴールへは近づけないものだ。
 
 
  記  平成251017()