イヌタデ
10月10日(木)
台風が日本海を抜けていった。その後遺症による暑さは10月の記録を塗り替えたという。めまぐるしく変わる秋の天気は予想が立たない。
先日見たイヌタデ
きょうは、先日見たイヌタデの小群落から再度試料を持ってきて詳細を調べることにした。
保育社の図鑑の検索表を利用する。
タデ属からはじめた。
1.花柱は2-3に分かれ・・・
2.花は枝の先の集まって、・・・
3.茎はよく分枝し・・・
4.茎には逆刺がなく・・・
5.茎はつる状とならない・・・
6.花序は穂状・・・
7.花序は円柱形または・・・
8.葉鞘の縁は緑色でない・・・
ここまでは無難に検索していくことが出来た。9番へ来て行き詰った。「花柄に有刺の腺毛」という言葉が出てきた。「花柄に有刺の腺毛」とはいったい何を意味しているのだろうか。花柄は、花序(受精後は果実)を支えるための茎である(Wikipedia)。すると、穂状の花がついている枝になりそうだ。枝を見たが、花柄に有刺の腺毛はないように見える。
花柄に有刺の腺毛はない
10.葉柄の下部は葉鞘の下部につく・・・
葉柄の下部は葉鞘の下部についている
11.地下茎はなく・・・
地下茎はない
「12番、花被に腺点が多い」ここでまたつまずいた。
タデの仲間は花弁がなく、顎がその代わりとなっている
という資料があった。すると、花被とはどこになるのだろうか。保育社の資料に基づいて進むと、一般に言う花びらと見てよさそうだ。花びらはよく開いていないので、腺点は明確には分からない。しかし、つぼみを拡大してみると、表面は滑らかで、腺点は存在してないようだ。
表面は滑らかで、腺点は存在してない
13.花柄や上部の節の近くは粘らない。
14.花被の脈は明らかで先は2分し・・・
ここでまた迷った。花被の脈はあまりにも細かすぎ、ルーペや接写写真を駆使にてもよく分からない。花被の脈が明らかな写真をさがしたが、見つからなかった。
しかたなく、花被の脈は不明を選んで先へ進んだ。
15.葉は卵形から広披針形・・・
葉は卵形から広披針形
16.葉は乾いても藍色にならない・・・
17.葉は広披針形、鋭頭、花はより密につく。田のふちや路傍に多い。→イヌタデ
不満足な点はあるが、何とかイヌタデへ到達した。しかし、葉を見ると中央付近に黒い斑紋がある。この黒い斑紋に触れていないのが、どうしても疑問に残る。この黒い斑紋があるとボントクタデ、ハルタデが掲載されているが、ボントクタデは茎に毛があり、ハルタデには茎に腺毛があるという。試料は、この2点とは違っていると思う。やはり、黒い斑紋があってもイヌタデになるのかぁ。
黒い斑紋があってもイヌタデ?
記 平成25年10月10日(水)