公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

この植物はシナダレスズメガヤになるだろうか

9月25日(水)
 
 毎年この植物が花をつけ始めると、「この名前はなんと言うのか」と考えていた。いろいろ調べていたが、どうやっても解決できなかった。
 
試料
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全体の姿
 
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大きな株になった細長い葉
 
 オニウシンケグサに似ている。しかし、近づいて見ると違っている。メヒシバに似ているが、穂の形を見ると明らかに違う。いろいろな手がかりを求め、図鑑やインターネットを調べてきたが、何時も行き詰るばかりであった。
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 小穂はオニウシンケグサなどに似ている
 
 先日の「ヌカボ」の問題がすっきりしていない中、関係しそうなものに手当たり次第にぶつかっていくと、シナダレスズメガヤにぶつかった。「シナダレ」の語句を見て、そういえば、この植物はいつ見てもしなだれている。最初は風のせいかと思っていたが、そうでもないらしいことに気がついた。毎年見ているが、見るときは何時もしなだれている。つぎに、「スズメガヤ」で思いつくことがあった。図鑑などを見ると、「スズメガヤ」については数多く書かれていない、それよりもコスズメガヤの方が書かれている。公園などで見ていたコスズメガヤも、最初はスズメガヤではないかと調べていたが、結果的にはコスズメガヤがふさわしくなった。
試料の花はコスズメガヤに似ている。
 
シナダレスズメガヤについて調べてみた。
保育社植物図鑑
稈は高さ60-120cm、葉はそう生し長さ40-60cm、幅1.5-2mm、花は7-10月、花序に腋毛がある。
日本帰化植物図鑑(長田武正著)
葉鞘は無毛、鞘口部に長毛を密生する。
 
試料を見ると
高さは1m前後、葉の長さ30cm以上、幅3-4mm
鞘口部に長毛がある。花序に腋毛がある。
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鞘口部に長毛がある
 
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花序に腋毛がある
 
考察
 毎年この植物を見ては、「何だろうかなぁ」と考えていた疑問に何か日が当たったようになった。葉の幅がやや広い点を除けば、どうやらこの植物の名前は「シナダレスズメガヤ」になるらしい。
 今年も既に花期の全盛期は終えている。花や果実をしっかり見るチャンスが来るだろうか。もしその時があったら、そのチャンは逃したくない。
 
 
  記  平成25年9月24日(火)