エビヅル、ノブドウ、ヤマブドウの区別に迷う
9月22日(日)
秋晴れのいい天気になった。今日は中学校で体育祭が行われる。先日、近くを通ったとき大きな歌声が聞こえた。今日もその声が聞けそうである。
体育祭を見ながら近くの藪へ行った。ここにヒヨドリジョウゴがあった。先日は、暗くよく見えなかったが、今日は昼間なので明るい。見ると、エビヅルとは違いそうなものがあったので写真を撮った。エビヅル、ノブドウ、ヤマブドウこの3つが混乱して、どうも上手い解決策がない。今見ているのはどれなのだろうか。
となっており、最初の観点として樹皮に注目している。「ここが大きな落としどころだったか」と強く感じた。葉、つる、果実・・・に気をとられ、樹皮を見ていなかった。そう言えば、この仲間は樹木の方に入っている。樹木ならば、被目は観点として重要なポイントになる。
これはエビヅルではなく、ノブドウと思い込み調べていくと、疑問点が出てきた。
エビヅルの特徴(保育社の図鑑より)
葉は3-5浅-中裂、長さ幅とも5-15cm、-低くて凸端に終わるまばらな鋸歯がある、上面は無毛、下面は赤褐色のくも毛が密生、2.5-8cmの葉柄がある
葉は長さ2-6cmの葉柄があり、葉身は長さ4-13cm、幅4-12cm通常3浅裂し、裏面脈上に毛がある。
葉は大きく、5角円心形、長さ10-30cm、通常3浅裂し、基部は深いV状形、上面ははじめはくも毛があるが、後無毛となり、下面は赤褐色のくも毛がある。
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観察メモ
試料1
長さ幅とも10cm 鋸歯の先端は尖る。上面は緑色。上面に短い毛がたくさんある。太い葉脈は直線的で、凹んでいる。下面の色は黄緑色。下面は葉脈が凸になっている。葉脈上に特に目立つわけではなく、毛はくも毛というのか、極短いものが全面に密生しているように見える。葉柄は6cm赤みをおび、側面と上面にくも毛がある。下には目立たない。
試料2
幅7cm長さ8cm、表面は緑色、無毛。葉脈は中肋をのぞき、ゆるい曲線になっている。鋸歯は顕著でないが、葉脈の先端は少し尖る。
下面は茶褐色、明らかに黄緑色とは違う。全面にくも毛が密生している細い支脈が緑色に見える。柄は6cm赤みをおび3cm、側面と上面にくも毛がある。下には目立たない。
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試料1
葉の表面 葉の裏面
鋸歯 柄
試料2
葉の表面 葉の裏面
鋸歯 柄
考察
・上面に短い毛の有無で試料1と試料2は別のものと考えられる。
・下面の色とくも毛から試料2はエビヅルに近いといえる。
・試料1はエビヅルではないと思ってが、
エビヅルは産毛が白いので http://stewartia.net/engei/tree/Budou_ka/Vitis.html
ノブドウには葉の裏に毛はない。つるつるした感じ。 http://www.field-lab.com/note/bodou/budo.html
葉裏は白色の綿毛が厚く後まで残る 新日本樹木総検索誌(杉本順一)
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があった。
この3点が確かなら試料1もエビヅルになる。しかし、疑問が残された。
記 平成25年9月21日(土)