公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

三ツ池公園  秋の花 4

9月14日(土)
 
  先を行く仲間が、1本の樹を見ている。「これドングリかなぁ、クリかなぁ」といっている。見ると、クヌギの樹である。確かに果実が出来ている。しかし、まだ毬に包まれていて外からは見えない。クヌギと書いたが、実はクヌギとアベマキの区別がついていない。葉、幹を詳細に調べないと結果は出てこない。時間がなくせっかくのチャンスを逃してしまった。
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クヌギの果実
 
 黄色い花が見える。3出葉なので、マメ科の植物と言うことが分かる。しかし、名前はなかなか出てこない。藪にあるからヤブマメ、しかし色が違う。この花は黄色である。タンキリマメ、どうもそうらしい。図鑑で調べると間違いないようだ。
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 記念写真を撮った後、坂道を上りだした。公園内の坂だから思うほどきつい坂ではない。左右を見ながら進んで行った。左の林の縁に、今調べているイネ科の植物があった。メヒシバのようで違い、ススキの異種かと思うが、違う。いろいろ図鑑を当たっているが、なかなか名前に到達できずにいる。考えながら歩いていると、右側に紫色のきれいな花があった。きれいと言っても花の色で、花自身は萎れがかっている。ツリガネニンジンの名前が思いついた。秋に野原を歩くと、この花に出会う。昔の思い出が蘇って来る。真っ直ぐ茎が伸びて輪状に花をつけた姿は、花の中でも美しい方に入る。仕方なく、萎れた茎を支え撮影した。
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 これはメドハギと思う。葉間隔が広いので、一瞬別物かと思ったが、やはりメドハギになりそうだ。メドハギ、ハイメドハギもあったことが思い出された。どこが違うのだろう?。「メドハギ」の名前は同じである。ハイがつくかつかないかである。このハイは何を意味しているか。英語で言えばハイは高いことを意味している。しかし、この考えは違っている。はい、這う、這う意味かもしれない。調べると、その通りだった。地面を這えば、ハイメドハギ、立ち上がっていればメドハギ、するとこれはメドハギになる。
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メドハギ 
 
 ハイキングも終わりに近づいた。坂を下るとスタート地点へ戻った。この日陰でチジミザサを見つけた。通り過ぎたところでも見たが、写真を撮っていなかった。ここにあったことを記すために撮影した。「これが花?」始めて見た人はそう思う。葉がササに似ていて、縮んでいるところから名がついたという。
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チジミザサ
 
 最後に、イヌビエの写真を撮った。いろいろなところで見ていて、珍しいものでないが、緑の中で、新鮮そうに見えたので、撮影した。町の中のイヌビエは茶褐色になっていて、このようなきれいな緑色をしていない。ヒエと言う名前がつくとおり、イネやアワ、ヒエ・・・要するに人の食糧の穀物と一緒に繁殖してきたものである。
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イヌビエ 
 
完 
 
 
  記  平成25年9月14日(土)