公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

メヒシバを調べる

7月29日(月)
 
  空き地を見るとメヒシバがいっぱい生えている。全部同じかと見ると、その中に一ひとまわり太く大きなものがある。これはメヒシバなのだろうかと迷う。分かっているようで詳細に分かっていない。毎年この時期になると、調べ直すことになる。
 日陰等に見られ、小さくてひ弱に見えるのはコメヒシバ、これは分かる。しかし、日の当たるところでも、若干小枝の数が多いところを除くと、似たものがある。これはどれに属するのか迷う。
 
試料1
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 日陰に見られ、明らかにコメヒシバと思われるものを見ると、小枝が二股に2本出ていうる。葉は短く、広がりがある。幅7mm、長さ3cm。葉の表面、特に基の部分には毛がある。花茎へ近づくにつれ毛は長く、多くなり、鞘口へとつながっている。葉舌は薄い膜状のものがわずかに見られる。葉鞘にはほとんど毛を見ない。
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試料2
 
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 日が当たるところに見られ、迷っているのを見ると、小枝の数は4本。一番下が対になり、中軸が伸びて脇に1本出ている葉は細長く見える。幅1cm、長さ15cm。葉の表面の毛はコメヒシバに似ているが、鞘口付近の毛はそれほど長く、また多くはないようだ。葉鞘にごくわずか毛が見られるイメージ 12
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試料3
 
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 こちらは先の2つと比べると、太くがっちりしている。小枝の数も多くなっている。4本が対になって出て、中軸が伸び、一番上で、3本が広がって出ている。葉は幅1.4mm、長さ19cm。葉の基部、鞘口に長い毛がある。根元近くの葉鞘には長毛がある。
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考察
 道端に太く、長毛が多く生えているメヒシバを見かけるようになった。茎は根元から斜め上へ立ち上がっている。見るからに強健に見える。それと比べると花壇に生えているメヒシバは、背丈は高いが強健さはなく、メヒシバの名の通りおしとやかに見える。おしとやかなメヒシバを見ると2種類あるように見られる。調べると、試料2はどうもコメヒシバに近いように見える。太く立ち上がっている試料3がメヒシバであり、道端のと同じような気がする。
 
 
  記  平成25729日(月)