クサギの蕾み
7月12日(金)
久しぶりに浦島丘の藪を訪れた。藪の入り口はフェンスが設置され自然の面影がなくなってしまった。また、造成中だった敷地へも新築住宅が建設されこちらの方も以前の面影が消えてしまった。今までもこのようにして、都会の中の自然が少しずつ消えてきたことだろう。残念に思う。
ヒメシャラを見ようとフェンスに近づいたが、近寄ることができなかった。写真でもと思ったが、あきらめることにした。ウラジロガシは大きく剪定されたが、葉をつけもとの形に戻ろうとしている。葉がつくと、剪定された痕が隠され痛々しさが分からなくなってきている。
藪の入り口はフェンスが設置された
下へ回ると、ここは自然のままが残されている。ただ、足元にごみや廃棄物が散乱している。こんなに汚されても、植物は無言で生きている。その中にアメリカヤマゴボウが花をつけていた。外国から来ただけあって、悪化した環境を気にせず、勢力を広げている。
大きな葉が見え、蕾がついている。その姿を見て、クサギと分かる。昨年はもっとずっと奥にあり、近くでは見られなかったが、今年は枝を伸ばし近くで見えるようになった。おかげで、以前よりは鮮明に写真を撮ることができた。蕾みは大きく、まだ開いていない。しかし上の方が色づいている。
クサギの蕾み
最後にムクノキの写真を撮った。ここへ来たとき、この樹を毎回見ているが、名前が分かってからは身近な樹になった。写真では近くにあるようだが、今は近づくことができない位置にある。詳しく知りたいのだが、仕方がない。
ムクノキ
階段を下りていくとき、周りの草木を見ながらゆっくりと降りて行った。後ろから小学生を連れた親子が私を追い抜いて行った。すれ違うとき、「ありがとうございます」といって先へ進んで行った。偶然、小学生の通り道を空けてあげたようだ。私はそのことに気がつかなかった。このときの言葉は強く印象に残った。子供を思う親心の優しさが伝わってきた。
記 平成25年7月11日(木)