公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

アオギリの花

6月29日(土)
 
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アオギリの花 
 
 前回 アオギリの花を見に行ったときはまだ蕾みのようだったので、何日か経ってから確認することにしていた。しかし、このところ出かけたり、雨が降ったりし、のびのびになってしまった。もしかしたら、「花は終わってしまったかも」と心配になっていた。
 
 行って見ると、やはり花は散っていた。高いところにあるので確認が難しいが、いくらか残されているようにも見える。カメラで捉えたが、どうも焦点が合わない。この公園にアオギリが4本ある。そのうち3本はほぼ花が終わりだった。
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花の存在は不明
 
 残された1本に望みをかけて見上げた。この樹にはまだ花が残っているように見えた。写真を撮ると、前の樹とは様子が違い、まだ蕾が残されているようで、白いふくらみが見える。カメラ撮影に挑戦したが、やはりうまくいかない。「何とかならないかなぁ」と半分あきらめながら足元を見ると、白いものが目に入った。たくさん落ちている。間違いなくアオギリの花である。花びらが5枚あり、それが極端に反り返っている。雄しべは?と見るとまったく分からない。雌しべは1本太いのがあり、頭に帽子のようなものがのっている。
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         花が残っている                          落ちた花
 
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         反り返った萼と束になった雄しべ
 
 「これが求めていたアオギリの花・・・」と思ったが、何かしっくりしなかった。そこで、家へ帰り調べて見た。
 
牧野植物図鑑より
 「1つの花序の中に雄花と雌花が混じる。がく片は5個で、細長い楕円形で開き、花弁はなく、雄しべは花糸が合着して、1本の筒になり、先端に葯をつけ、雌しべは雄しべの柱の上部に立って尖り、柱頭は広がっている・・・」とある。
 すると、花びらに見えたものは萼になる。あまりにも大きく反っているので、萼なら納得できる。中央の太い柱は雄しべが合体したものとなる。そう見ると、先の方についているのは葯の塊と見える。雌しべがないところから、この花は雄花と思える。  
 しかし、「牧野さんはよく見ているなぁ」と吃驚させられる。牧野植物図鑑の一文を読み、「雌花を探さなければ」という思いが出てきた。
 
 
  記  平成25年6月29日(土)