サンゴジュの花に雌しべが見えないなぞ
6月5日(水)
先日岸根公園でサンゴジュが咲いているのを見た。そのとき、神奈川公園にあるサンゴジュも咲いたろうと思った。
午後出かけてみると、やはり咲いていた。昨年は、少し遅く、風があったせいか、サンゴジュの花がぽろぽろと落ちてきた。今日は風もなく、そのようなことはない。神奈川公園には4本のサンゴジュの木がある。いずれも雪に覆われたようで、上の方は白一色に見える。前回来たときは、白色の蕾がたくさんついていたので、開花は間もないであろうと予想していた。
花が咲いたサンゴジュの樹
この花を見て気がついたことがある。雄しべは花びらの外に出で目立つが、雌しべが見えない。今まであまり注意していなかった。どの花を見ても、雌しべは見えない。雌しべがなければ、雄花になってしまい、果実はできない。今見ている樹には確かに果実はできた。雌しべは必ずあるはずである。花が手に取れれば、解体すれば分かると思うが、それができない。仕方なく図鑑の説明を読んでみた。牧野植物図鑑、寺崎日本植物図譜のいずれにもサンゴジュのめしべについては触れられていなかった。保育社の図鑑には「花柱は1.5mm」と書かれていた。これで分かった。サンゴジュの花は筒になっている。雌しべはすっぽりとこの筒の中に納まってしまっているので見えないはずである。雌しべがないなぞが解けた。
花には雌しべが見えない
神奈川公園には広い草地がある。その草地を見ていると、春の草から夏の草へと移行していることが分かる。
イチゴツナギも枯れ始めている。その近くではカモジグサの勢力が強く、占有するのではないかと思える。カモジグサは結構長い期間繁茂しているように見受ける。
枯れ始めたイチゴツナギ 勢力が強いカモジグサ
ここは確かイチゴツナギが見られたところと思っているが、ここにアレチギシギシがたくさん見える。アレチギシギシは背丈が50cmは越しており、花もつけている。この変遷には気がつかなかった。もしかしたら、ずっと前にアレチギシギシが下地を作っていたかもしれない。よく観察しておくべきだった。
アレチギシギシ
勢いのあるドクダミ
記 平成25年6月4日(火)