この花はマメグンバイナズナか
5月14日(火)
試料
ナズナは既にほとんど花期を終えている。しかしここに見られるナズナは元気である。周りを見渡すと、同じ仲間がたくさん生育している。「変だなあ」と思ってよく見ると、果実が軍配の形をしている。「これはグンバイナズナに違いない」そう思っていた。
先日撮影した、グンバイナズナの写真を見直していると、妙なことに気がついた。ナズナはアブラナと同じ仲間である。花びらは4枚、おしべは6本、めしべは1本と思っていた。ところが、このグンバイナズナにはおしべが2本しかない。本当に2本なのだろうか。そこで、グンバイナズナについて調べてみると、グンバイナズナの中にマメグンバイナズナがあることが分かった。その詳細を見ると、おしべが2本となっていた。すると、グンバイナズナと思っていたのはマメグンバイナズナになるらしい。もう少し調べてみる。
観察メモ
葉には柄がなく、茎につく 縁に鋸歯がある。 花弁 4 雄しべ 2 雌しべ 1 萼 4
雄しべは2本に見える
葉と果実
果実
牧野植物図鑑
グンバイナズナ
白い柄のある十字花
雄しべ 4強 雌しべ 1
マメグンバイナズナ
緑白色の細かい花
花弁 4 雄しべ 4強 雌しべ 1 しばしば花弁の不完全なものがある
寺崎植物図鑑
グンバイナズナ
柄のある白色の4弁花
マメグンバイナズナ
小さな緑白色の花 萼、花弁とも 4
保育社植物図鑑
グンバイナズナ
マメグンバイナズナ
花弁は白色で4個雄ずいは2個
考察
2つの種類について、雄しべや雌しべの数を記載しているのは、牧野植物図鑑であった。しかし、牧野植物図鑑ではマメグンバイナズナの雄しべの数が4強と記載されている。この4強が何を意味しているのだろうか。保育社植物図鑑では、マメグンバイナズナの雄しべの本数が2個と記載されている。ここを唯一の頼りにしたいが、試料がマメグンバイナズナになるという明解は得られなかった。
記 平成25年5月14日(火)