スダジイの雌花を見る
5月11日(土)
スダジイの梢は白色の粉を吹きかけたようなっており、まさに満開状態になっている。少し強い風が吹くとポロポロと飛んでいく。ちょっと触れただけでもポロリと落ちる。花はほとんどが雄花、雄花で占められている。雌花も同じ株にあるという。しかしよく分からない。何としても見たいと思った。図鑑等で調べると、枝先の葉腋にあるという。
近くの公園にスダジイが咲いているので、早速確かめに行った。花は上の方にあるので下からは見にくい。そこで脚立を用意していった。上へ上るとよく見える。周りは雄花、雄花だが、枝先を見ると、雌花らしいものがある。確かに葉腋から出ている。でも、ちょっと見ただけでは、これが雌花とは気がつかない。短い枝に、ポツリポツリと小さな粒がついているだけである。どんなものかは、肉眼ではでは分からない。とりあえず何枚か接写で撮影し、それを拡大して見た。
何枚かの燐ペンで囲まれた中心から小さな突起が見える。透き通るような緑色をしている。これが雌花らしい。この突起は3つぐらいあるようだ。
葉腋から出ている
淡緑色をした雌花が見える
雌花の柱頭が見える
柱頭の先が3つ見える
何とかスダジイの雌花を捉えることができた。雌花の先がみずみずしく光っているように見える。じっと見ていると、美しさに吸い込まれていく。そんな錯覚を覚える。雌花を撮っていたら、雄花も鮮明に写っていた。白色で透き通るようなおしべがひしめいている。先には葯が確認できる。こんな小さな世界でも、緻密につくられている神秘さが感じられる。
記 平成25年5月11日(土)