クロモジ、コクサギ、ボタンネコノメソウ
4月3日(水)
市民の森を散策しているとき、透き通るような淡い黄色い花びらを6枚つけた珍しい花があった。数枚の葉が出る脇から短い花茎を数本立て、その先に小さな花をつけている。今まで見た花の中ではロウバイの花びらによく似ている。何という名前なのか知りたかった。数枚写真を撮り、家へ持ち帰り調べることにした。
何を手がかりにしたらよいのか皆目見当がつかないまま時間をすごした。
インターネットに出ている「松江の植物」を閲覧した。(http://matsue-hana.com/)
沢山の資料が掲載されているので、いろいろな手がかりが得られた。その中に「クロモジ」というものがあった。よく似ている。ここを足がかりにして、他の資料に当たってみた。
先ほどのクロモジと見違えるほど似ているものに出会った。よく見ると、どことなく違っている。先ほどの写真を見直した。花びらの色は似ている。しかし枚数が違っていて4枚になっている。形も違う。何か葉のように見える。4本のおしべが目を引く。この花の名前も分からないので、写真に収め家で調べることにした。
同じように調べると、「コクサギ」が該当しそうに見えた。クサギは聞いたことがあるが、コクサギは初めてだ。クサギとは全然似ていない。調べると、クサギはシソ科で、コクサギはミカン科コクサギ属であるという。別の仲間であることが分かった。「臭いにおいがする」ことだけが共通しているとのことだった。
コクサギ
藪影に地面を這っているような珍しいものがあった。一見キランソウに似たような葉をしているが、花は全く違っている。この花についても同様にして調べると、「ボタンネコノメソウ」が出てきた。ずいぶん変わった長い名前だと感じた。説明文を読むと、「岐阜県以西の日本海側の山地谷沿いの湿地に生える」とある。花はそっくりに見える。ボタンネコノメソウになるのだろうか。さらに調べていくと、「ムカゴネコノメソウ」というものが出てきた。これは「東海地方から関東地方の限られた分布域を持つが分布域内ではそれほど稀な種ではない」とある。早速、その写真を見ると、葉が全く違っていた。別物であることが分かった。何か他に手がかりはないか探すと、「キンシベボタンネコノメソウ」が見つかった。しかし、これも見られる地域はボタンネコノメソウと同じ地域となっている。
(http://www17.ocn.ne.jp/~nikohana/himehidabotan.html)にヒメヒダボタンがあった。上高地の資料とある。似ているが、ヒダという名がつく以上別物と思われる。
見つけた資料はほとんどが岐阜県以西であり、関西方面のものである。現在、関東方面の資料は見つからない。
この花はボタンネコノメソウになるのだろうか。
この花の名前は?
ボタンネコノメソウなのだろうか?
撮影 3月26日(火)
平成25年4月3日(水)