オオイヌノフグリの花の1日
3月2日(土)
林芙美子 未発表詩
風も吹くなり 雲も光るなり
生きてゐる幸福(しあわせ)は 波間の鷗のごとく
漂渺とたゞよひ 生きてゐる幸福は
あなたも知ってゐる 私もよく知ってゐる
花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かれど
風も吹くなり 雲も光るなり
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この詩の中の 「花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かれど」の1節は多くの人に知られている。昨日オオイヌノフウリが咲いているのに気がついた。調べてみると、この花は開いたら1日で終わってしまうという。あの可憐な花が1日で終わってしまうとは、沢山咲いているので、そこまでは観察したことがなかった。そこで、調べてみることにした。
9時18分
暖かいが昨日の名残か、風が強い。オオイヌノフグリを見ると、まさに開こうとしている。まだ日差しがのろいせいか、のんびり構えているのかもしれない。
10時38分
11時37分
気持ち程度にやや開いているように見えるけど、しかし、先ほどと大きな差はない。花びらを走る約9本の青い線がきれいに見える。
12時42分
一番小さな花びらが曲がりかけている。風の影響かもしれない。他の花を見ると、この花ほど風の影響は受けていないように見える。
13時51分
一番小さな花びらは前と同様に内側へ曲がっている。やや深く曲がっている気もする。下の大きな花びらも内側へ曲がり出した気がする。どうやら風の影響ではないようだ。
15時06分
しぼみ始めている。大きな口をあけているように見える。一番小さな花びらが一番大きく曲がっているようだ。花びらはうすく透き通っていそうで、みずみずしさが感じられる。
16時02分
大きく開けていた口がふさがり、やや首が下がり始めている。がくが外側からおいかぶさるようになって来た。
17時13分
花びらと一緒にがくも閉じようとしている。開いていた口が大分狭くなってきている。
1時間ぐらいの間隔で計8回撮影した。風が強かったこと、カメラを固定しなかったこと等精密さに欠けるが 、何とか1日の変化を捉えることができた。午前9時過ぎに開き、午後3時ごろ閉じることが分かった。さてこの花は明日咲くだろうか。オオイヌノフグリの花の命は1日という。明日咲いていないことを確認したい。
記 平成25年3月2日(土)