公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ウバメガシとスダジイの果実

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  実りの秋を実感しようと公園で見られるドングリの見学に行った。樹々の間に入ると、場所によっては足元でギュウギュときしむ音がする。足元のドングリがきしむ音である。「よくもこんなに落ちているなあ」と思うくらい落ちている。このドングリが全部芽を出し成長したらどんな光景になるだろうか。 一つ一つのドングリを求めて樹々の間を歩きまわった。
 
  ウバメガシの葉はあまり大きくはなく縁がいくらか裏側へ反り返っている。葉の腋に丸みを帯びたふっくらとした果実がついている。殻斗に収まっている部分はごくわずかで、触ると直ぐに落ちてしまいそうに見える。殻斗の表面は燐片でぎっしりと覆われている。もう枝についている果実はないだろうと思っていたが、探してみると、その存在を認めることが出来た。
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殻斗の中に入っている(8月 )                     殻斗から出た
 
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 ウバメガシの果実
 
 スダジイをよく見ると2種類をあるように見える。何度見に来てもそのように見える。いろいろな資料をあたってみたが、このことについて分かりやすく書いたものは見つかっていない。葉が大きいのと小さいのがある。大きいのは長さ8cm、幅3.5cm、葉が小さいものは長さ5.5cm、幅2cmこの2種類の果実を見ると違いがある。大きいほうは先のほうが三角形のようになっていて暗褐色を帯びている。それに対して、小さいほうは果実そのものが一回り大きく、全体が丸みを帯びた楕円形をしている。スダジイにはスダジイとツブラジイの2種類があり、中間種もあるという(保育社植物図鑑)。葉の大きいほうは典型的なスダジイになるが、小さいほうはどちらにも該当しない。中間種と見るほうがいいのだろうか。
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左…葉が小さい 右…葉が大きい (9月)     殻斗に包まれた果実(9月) 左…葉が小さい 右…葉が大きい 
 
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葉が小さい方の果実
 
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葉が大きい方の果実
 
つづく
  記  平成24114()