公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

公園のイチョウに雌株が多いのはなぜか

113日(土)
 
 公園のイチョウといえば雄株が多いと思っていた。それはイチョウの果実(銀杏)があまりにも強烈な匂いを放つので雌株は避けていると思ったからである。ところが岸根公園イチョウの樹を調べてみると、確実な調査でないので見落としがあるかもしれないが、ことごとくが雌株でお株は1株しか見つからなかった。多分、大方は雌株だということは確かだと思う。どうしてなのだろうか。
 「街路樹に使われるイチョウは、銀杏のあの匂いを避けるためお株を選んでいる」ということを何かで読んだことがある。確かにお株の街路樹だと、銀杏の悪臭を嗅ぐことなく、爽やかに通行することが出来る。時たま街路樹の中にも雌株が入っていることもある。このような道路では、秋になると銀杏そのものの魅力はあるが。匂いがどうしても我慢が出来ない。
 イチョウの雄雌の見分けは大変難しいという。イチョウの果実をよく見ると雄雌の区別がつくということも目にしたこともある。それならば果実の段階で雄雌を見分け雄の果実を選べばいいのではないかと思うが、実際にはどうなっているのだろうか。
 公園では、もしかしたら、雄株、雌株の区別を意識して雌株を多く植樹しているのかもしれない。匂いは強烈だが、果実の銀杏は訪れる人にとっては1つの魅力かも知れない。また、イチョウの樹木にとっても雄株雌株が近くに存在していた方が命のリレーが確実に出来るし、双方にとって活力が見出せるのではないかとも思われる。
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雌株                     雌株の葉
 
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イメージ 4雄株                     雄株の葉
 
 最近イチョウを見ると、これは雄株?雌株?と確かめるようになった。少し分かってくると面白いものである。「どこかにイチョウはないかなぁ」と探してみたくなってくる。雄株、雌株の見分けは難しいというが、やってみるとなかなか面白い。近くに銀杏はみられないが、この樹は雌株に間違いないと思い、樹の下を丹念に探してみるといくつかの銀杏が見つかる。予想が当たっていたことに満足する気分が味わえる。でも、場所によっては1粒も見つからないことがある。公園ではきれいに清掃されていることも一因になっている。こんなときは翌年の果実が出来る頃を待たねばならない。常時見続けることの大切さが分かる。
 
  記  平成24113日(土)