公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ヨメナと思った花がノコンキグだった

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 先日ヨメナを求めてさまよい、夕方近くになって何とかそれらしいものを見つけることが出来た。しかし、これがヨメナという自信は全くなかった。ヨメナ似ているものに、ノコンギク、ユウガギク、シラヤマギク、…等いろいろありその分別をしたい思いがあった。
 単に花の見かけで判断していたが、このやり方では限界があることが分かってきた。面倒だが、先人が築いた検索表を頼りにしていくことが、「急がば回れ」で、正確にたどっていくことが出来る。そこで、ヨメナについても実際に試みてみようと思い、探し求めたのであった。
 
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ヨメナと思った花
 
 例によって、保育社の図鑑の検索表を利用する。
 キク科→キク亜科
頭状花と舌状花があるからキク亜科へ進む。
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1つの舌状花 
 
族の選択では、花柱の上部や葯の下部を見ることになっているが、ルーペを使ってもこの部分はよく分からない。仕方がなく、花全体を見て、予想を立てて進んだ。
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筒状花 
 
花柱の枝の先の様子を見ることになるが、この辺の判定がうまく出来ない。頭花は両性であるので、コンギク族を選ぶ。
→コンギク族
 
キク亜科からコンギク族へ進むためには、「花柱の上部は膨れない、葯の下部は尾状とならないかまたはごく短い尾状凸起がある」この関門を通らなければならない。ルーペ、カメラの接写を駆使するが、解答が出てこない。花柱そのものの存在は分かるが、詳細は知ることが出来ない。葯やおしべになると、その存在すら見分けることが出来ない。先人はどの様にして見たのだろうか。
 
コンギク族→シオン属
 頭花の周辺部の小花は舌状で開出する。舌状花は藍紫色、または時には紅色を帯びる。
舌状花には冠毛がある。
ここからは、冠毛の長さなどで見分けることになっている。
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舌状花    
 
冠毛の長さで予想が違い、ヨメナではなくなってきた。シオン属に属することになる。
 
冠毛は花後伸びない。頭花は茎頂に単生しない。総苞片はふく瓦状に並ぶ。
 
先へ進むとそう果を見ることになる。少し進めたかと思うと、ここでつまずくことになった。扁平な気がするが、違うと思えばそうとも思える。円柱状ではなさそうとは思える。
 
「花床の凹み点のふちは細裂し…」この辺もよく分からない。しかし、総苞片は赤みを帯びない点() を見て進んで行き、総苞片は4列ではないので、先へ進む。
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総苞片
 
総苞片の先は粘着しない。柄は不明なので、最後の分類の観点へ来た。頭花の色、葉の形での判断になる。すると、ノコンギクへ到達する。ヨメナと思っていた花はノコンギクとなった。図鑑等でヨメナの欄を見ると、本州中部以西、四国、九州に分布し、関東ではカントウヨメナがあるという。最後に来てまた問題が出てきてしまった。カントウヨメナの資料を探し、再度検討しなおさなければならない。
 
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  記  平成241027()