公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

セイタカアワダチソウを調べる

1023日(火)
 
 このごろ秋晴れの日が続き清々しく、気持ちがいい。今日は、いま金の世界を見せているセイタカアワダチソウについて調べてみることにした。
 セイタカアワダチソウは前年から開花の準備を始めている。芽生えてくる個体数が多く、「これがすべて花をつけたらすごいなあ」と思うが、人の手が加わり、刈られる宿命になっている。しかし、刈られてもかなりの数が背丈を伸ばし開花まで成長し、見事な金の世界を見せる。背丈は大人の背丈を越すものはざらである。花も円錐状花序にたくさんの小花をつける。根元を見ると、花が咲くころには下の方の葉は枯れ多くが落ちる。茎は暗褐色を帯び、下の方は毛が少なくなってくる。
イメージ 5イメージ 6暗褐色を帯び、下の方は毛が少なくなってくる 
 
葉は表面、裏面とも微毛がたくさんあり、触るとごわごわする。主脈と2対の側脈が目立ち、表面では何れもへこみ、裏面では突き出ている。葉の縁には浅い鋸歯が目立つ。
イメージ 7イメージ 8
葉の表                            葉の裏
 
イメージ 9イメージ 10
 微毛がたくさんあり、縁には浅い鋸歯が目立つ
 
花は、小花をつけた枝を互生し、全体として大きな円錐状になる。この小さな花がどのようになっているのか今まで注意して見たことがないので、よく見ようと思う。
イメージ 11
全体として大きな円錐状になる
 
長田武正さんの日本帰化植物図鑑を見て一通りの特徴を頭に入れた。
舌状花のめしべの先端は大きく二つに分かれ、反っている。筒状花のめしべの先端も二つに分かれているが、こちらは厚みがあり反ってはいない。
 
肉眼で見てもよく分からないので、ルーペを使ってみた。肉眼よりはよく分かるが、まだ細かいところは知ることが出来ない。花びらの上に糸のように突き出ているものが何本もある。これは一体何なのだろうか。
1つの小花を見ると、中心に筒状花、その周りに舌状花をつけている。中央に先が丸く突き出ている細長いものが筒状花の先らしい。
イメージ 12
1つの小花 
 
筒状花はひらくと先が5つに分かれるという。写真で見ると確かに5つに分かれている。ルーペで見たのでは数えにくいが、写真に記録すると11つ数えることが出来る。
イメージ 1イメージ 2
筒状花 先が5つに分かれる
 
 1つの舌状花を見ようとピンセットで取ってみた。なかなかうまくいかない。失敗の連続だ。小さいので、ルーペのもとで見分けなければならない。ルーペが固定できないので、手元が狂ってしまう。最後までうまくいかなかった。仕方なくもとの小花を拡大してみた。すると、舌状花のめしべの先が2つに分かれている画面を取り出すことが出来た。
イメージ 3
舌状花
 
イメージ 4
舌状花のめしべの先が2つに分かれている
 
 不完全であるが何とかまとめることが出来た。ここまで4時間近くかかったが、それなりの価値があったと思える。さらに次のステップへ挑戦し行こう。
 
 
記  平成24年10月22日(月)