ハクチョウゲ、シャリンバイが復活する
10月6日(土)
他の地域の観察をしていたので、気がついたら浦島公園は一月以上留守にしていたことになる。草刈が行われ、目新しものがなかったのも確かだが、それにしてもおろそかにしていた。自然の営みは人の観察に関係なく着実に時間を進めている。傷められれば、徐々に回復し、時期に応じたものが自分の番が来たというばかり地上へ顔を出してくる。自然はととどまることを知らないすばらしいものである。
気候が穏やかになり、白色のハクチョウゲ、シャリンバイが少し咲き始めた。白色のハクチョウゲは一日一日その数を増やしており、シャリンバイの花はブドウのような果実の中に咲いている。春のような姿は見ることができないが、穏やかな季節になったことが分かる。
ハクチョウゲ シャリンバイ
「公園のキンモクセイはどうなっているか」と枝の先を見た。岸根公園では日当たりを避け、日陰側や、葉に隠れたところに小さなオレンジの花が確認できたので、同じようなところを探してみた。つぼみは確認できたが、花を見つけることはできなかった。やや遅れているのかなあ。
陽だまりにコマツヨイグサ、カタバミが顔を出していた。コマツヨイグサは夜咲くのだが、どういうわけか昼間に1つ咲いていた。カタバミハは秋晴れの無風の中で、気持ちよさそうに花びらを広げ、太陽の日をいっぱい受けていた。
雑草たちは勢いを取り戻している。タチスズメノヒエの回復力には驚かされる。下の方の株が残されていたので、そこから新芽を出し、ことごとく花をつけた穂を伸ばしている。地上部が刈られ、長い葉が出てきたとき、その葉を見てススキにしては葉の中央に明確な白色の筋が見られないので、「これは一体何かなあ」と思っていた。ここにタチスズメノヒエがあったことは確かなのだが、穂がないと分からなくなってしまった。タチスズメノヒエだろうとは分かっていても、断定できなかった。改めて、タチスズメノヒエの株の状況を確認し直す機会が得られた。
タチスズメノヒエ
昨年と同じ場所にタマスダレが咲いた。しばらく来ていなかったので、いつ咲き始めたか分からないが、9月には咲いていたようだ。昨年よりは占有範囲を広げ、個体数も多くなっているようだ。
記 平成24年10月5日(金)