クヌギとミズナラを再考する
9月29日(土)
先日観察したクヌギを見に行った。1本は真っ直ぐ伸びているが、もう1本は斜めに傾いている。両方をよく見て、果実を探した。真っ直ぐ伸びている方にはなかなか果実が見つからなかった。諦めていたころ、1個が見つかった。早速カメラに収めた。結果を見ると、どれも満足したものではなかった。何とか鮮明な写真を撮りたいと願った。ほかの果実はないものかとまた探した。樹の裏側へ回ると、手の届きそうなところにもう1個の果実があった。「占めた」と思った。鮮明な写真をとることができた。確かに燐片がある。「真っ直ぐ伸びた方はクヌギ間違いない」と確信した。
直立した樹の果実
斜めに傾いた方はと、果実を探した。こちらはたくさんついておりすぐに見つかった。でも、高いところだった。望遠で見ると、こちらは先日のものと同じで燐片がついていない。
斜めの樹の果実
果実のつくりが明らかに違う。そこで幹、葉について見直した。木肌の縦に割れる模様が斜めのものは粗く、直立のものは斜めのものより緻密になっている。葉も斜めのものは広い楕円形になっている。微妙だが違っている。
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直立
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斜め
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果実
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燐片がある
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燐片がない
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幹
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割れ目が粗い
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割れ目がやや粗い
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葉
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細長い楕円形
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幅広い楕円形
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葉の表
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緑色
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緑色
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葉の裏
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淡い緑色
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白緑色
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直立した樹の幹 斜めの樹の幹
直立した樹の葉の表 斜めの樹の幹の葉の表
直立した樹の葉の裏 斜めの樹の幹の葉の裏
考察
以上のことから、先日、「クヌギでいいのか?」と投げかけた樹はミズナラになりそうだ。2本あったクヌギと思った樹は直立していたのはクヌギ、斜めになっていたのはミズナラになると思う。更なる観察を続けて行きたい。
記 平成24年9月29日(土)