スダジイの考察
9月17日(月)
スダジイの樹を見ていると、大きな葉をつけたものと、小さな葉をつけたものとがあるように見える。この二つは同じものなのか、それとも別のものだろうか。
試料1 試料2
ブナ科→ クリ亜科→ シイ属…ツブラジイ、スダジイ
となっている。
ツブラジイとスダジイはどこが違うか。
樹皮
灰黒色…共通
ツブラジイ…割れ目はないが、ときに浅いまばらな割れ目があり、小さい皮目を密生する。
葉の長さ5-10cm
スダジイ …大木となれば、縦に大きく深く割れ目が出来る
葉の長さ5-15cm
世界の植物(朝日新聞社)によると
ツブラジイはスダジイと比べ幹は真っすぐ伸びる。
|
メモ
試料1
葉 長さ…4cm、巾1.5cm 全縁 表…暗緑色 裏…黄褐色
果実 縦…1.8cm 巾…1.0cm
試料2
葉 長さ…9.5cm、巾3.5cm 上部に鋸歯 表…暗緑色 裏…黄銀色
果実 縦…1.2cm 巾…1.0cm
試料1の方は葉がずっと小さいのに果実は一回り大きい。
試料1 試料2
試料1 試料2
考察
葉を見るとどうしても別物と思えるが、調べた結果では答えが導き出せない。試料1をツブラジイと見て調べたが、果実の大きさを比較すると、試料1はツブラジイとはならない。ツブラジイとスダジイの間には中間的なものがたくさん存在するという(保育社植物図鑑)。
新日本樹木総検索誌(杉本順一)の中には、矮小、葉もごく小型なものとして「ヒメジイ」があるが、ヒメジイについての詳細に関する資料は見つからない。
以上のことから判断すると、どちらともスダジイになると考えられる。「ヒメジイ」についてはさらに検討したい。また、まだ見ていないツブラジイを見つけ、比較したい。
記 平成24年9月17日(月)