岸根公園の樹木 2
1月30日(月)
北町から上る斜面
・左側斜面
入り口 入り口左側
この斜面は、スダジイとシラカシが中心に植樹されている。2つの樹木は、1年中葉をつけているので、この坂を通るときはいつも薄暗くなっている。スダジイは巨木をなし、縦方向の皮目が入っている。歩きながら見上げると、葉の裏側が茶褐色に見える。このことからスダジイと分かる。スダジイの合間にあるシラカシの枝からは、細長い葉が垂れ下がっているように見える。それぞれの葉をとって比べると、スダジイは全縁で鋸歯がない、シラカシは上部にはっきりした鋸歯が認められる。参考書によると「スダジイの葉の上部にも鋸歯が認められる」というが、この葉ははっきりしていない。「そういえばこれが鋸歯かなあ」という程度である。スダジイに似たものに「コジイ」がある。残念だが今の私には、スダジイとコジイの違いを判定できない。
左側斜面
斜面の中へ入ると、スダジイやシラカシに混じりマタバシイ、イチョウ、クスノキなどがある。イチョウの幹には縦方向に深い割れ目が入っている。スダジイやクスノキにも見られるが、イチョウにはさらに深く入っている。マテバシイの葉は、表面が明るい緑色で、艶がある。しかも大きいので、見栄えがいい。そのため街路樹に適しているのかも知れない。幹は灰白色を呈し、縦に筋模様が見られる。普通皮目に割れ目は見られないが、古くなると根元近くに現れてくる。クスノキはスダジイやマテバシイより一段背が高い。高いところの枝先に葉を集中させている。葉柄が長いせいか葉に過密さが見られない。スダジイなどがずんぐり、もっこりしているのに対して、腰の高さを感じる。幹は灰黒色で、甲羅状の皮目をしている。ところどころに幹が灰白色をしている樹木が何本かあった。幹の表面に黒味がかった豆粒のようなものがたくさんついている。キンモクセイと思える。葉を見ると縁が波を打っており、短い棘のようなものがある。
野球場へ近づくと、ヤマモモがあった。枝先に細長い葉が輪をなすに密集している。幹は灰黒色で、起伏が激しい。
ヤマモモ
ヤマモモの葉 ヤマモモの幹
ヤマモモを通り過ぎたら、視野が開けてきた。目の前に野球場が見える。今までの樹林の中がうそのようだ。ここは日が当たり温かい。通り抜けた樹林を見返すと、目の前にヒノキと思われる背の高い樹木があった。事務所からいただいた樹木一覧には「ヒノキ」の名前はない。そうなるのと、これは「サワラ」になるのか。幹は赤茶色していて、皮のように剥げそうになっている。この点は両方に共通している。葉を見て区別することになるが、どう見ても葉の位置が高すぎる。カメラの望遠を使ってみたが、全然だめだ。どうすることも出来ない。果実は落ちていないかと探してみたが、手掛かりになりそうなものは見当たらなかった。家へ帰りパソコンでアップした画面を見ると、果実が写っていた。見ると「ヒノキ」の果実である。
ヒノキ
ヒノキの果実 ヒノキの幹
・右側斜面
右側に武道館がある。ここは坂道と武道館に挟まれて空間になっている。ここで目にするのは、ククスノキ、ケヤキ、ヤマモモ、キンモクセイ、イチョウである。入り口には枝を長く伸ばしたヤマモモがある。葉がぎっしりついているので、地面まで日が届かず、暗くなっている。何本かのヤマモモがあるが、いずれも幹が太い。灰白色で激しくごつごつしている。間を空けてクスノキがある。葉の緑がきれいだ。クスノキの幹は上へ伸びている。甲羅状の皮目で、スマートさがある。灰白色しているキンモクセイの幹には荒い粒子状の塊がいっぱいついていて、それが横縞に見える。イチョウは3本あり、いずれも高木になっている。斜め上へ向けて沢山の枝が無数伸びている。
武道館の入り口を過ぎると植え込みは急に細まってきて、ツバキやキンモクセイが道沿いに見える。
ツバキ・キンモクセイ
記 平成24年1月30日(月)