公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

岸根公園の樹木 1

1月29日(日)
 
 久しぶりに岸根公園へ行きました。そう、20年ぶりぐらいかも知れない。樹木がたくさん植えられ、緑豊かな環境に整備されていた。広々と芝生が敷き詰められ、野原に咲く雑草はほとんどなかった。
 この公園にどんな樹木があるか、その名前を知ろうと調べることにしました。
 
正面ゲート付近
 
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ヒマラヤスギとケヤキ
 
 
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ケヤキの並木
 
 正面入り口の右側には、1本の大きなヒマラヤスギが高くそびえており、正面広場まではケヤキの並木が続いている。ごくわずかな並木だが、高く伸びているので壮観な感じがする。そこを抜けると視野が開け、中央広場に出る。前方に大きな樹木が横一列に何本も聳えている。何という名前か考えた。幹には甲羅状の硬い割れ目が入っており、どこでも見かける樹のように思えた。ただ背丈が高く、公園に植えられているものなので、何か特別なものなのかと思った。
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         ユリノキの葉                          ユリノキの幹
 
 見当をつけスズカケノキプラタナス)を図鑑で見た。木肌が違う。スズカケノキには甲羅状の硬い割れ目がない。アメリスズカケノキというのが出ていた。縦方向に皮目があると書いてある(牧野植物図鑑)。「似ている、これかも知れない」と思った。何か手掛かりがないかと辺りを探した。樹の上の方に葉がついている。しかし、下からは葉の形はよく分からない。仕方なく樹の周りを見ていると、そこに落ち葉があった。この樹から落ちたことには間違いがない。形の分かりそうなものを探した。よく見るとアメリスズカケノキとはやや違う。落ち葉は、葉の鋸歯の先端部分が尖っていない。葉に丸みが感じられる。事務所からいただいた樹木の一覧にもアメリスズカケノキは載っていない。一覧の中に「ユリノキ」を見つけた。早速、図鑑を見た。こちらの方がよく似ている。街路樹として植えられていると書かれてある。やはり、どこかで見たことがあった樹と同じだった。街路樹と同じ樹でも、公園にあると見え方が違ってくる。錯覚かなぁ。
 
 皮目・・・樹木の幹、枝、根っ子にあり、表面のコルク層を破って割れ目上に見える構造。気候の代わりに空気を流通させる。 
 
 
駐車場(トイレ裏)付近
 
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 駐車場の裏へ入ると、スダジイマテバシイが見える。スダジイマテバシイもこんもりした樹形はよく似ている。スダジイの葉は緑が濃く、小さい。近づいてみるとマテバシイの葉の表面に艶がある。スダジイの葉の裏は茶褐色をしているが、個体によって濃いもの薄いものがあるような気がする。
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 シラカシ、ウバメガシがある。シラカシの葉は細長く見え、葉の上の方に鋸歯がある。表面は濃い緑色、裏は灰緑色、先が尾のように次第に細くなり、基は丸みを帯びている。幹は黒灰緑色。ウバメガシはたくさん見られるが、この名前がなかなか出てこなかった。葉は楕円形、浅い鋸歯が上部にわずかに見られる。表面は艶があり、縁が裏側へ反り返っている。
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          シラカシの果実                      シラカシの幹  
 
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            ウバメガシ                      ウバメガシの果実
 
 道路を渡ると小さな植え込みがある。そこからはせせらぎ広場を一望出来る。ここの植え込みには珍しい樹木があった。「ナンキンハゼ」変わった名前である。まだ葉をつけていた。よく見ると白色の果実が枝から吊下がっている。手に取れるところにあったのでよく見た。幹は灰褐色で、縦方向に割れ目が入っていたる。
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ナンキンハゼ
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        ナンキンハゼの果実                   ナンキンハゼの幹
 
 水道を挟み細長く植え込みが続いている。サクラ、シラカシ、モミジ、ヤマボウシがあった。最初見たとき、ヤマボウシは名前が分からなかった。ちょっとケヤキに似ていたので、ケヤキの小さいものと思っていた。でもどことなく違っている気はした。後日、他の公園の樹木を見ていて、そのとき「ヤマボウシ」と分かった。
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中央がシラカシ
 
 目を反対側の斜面に移すと、2本のサルスベリが目に入った。斜面の右側は緑に覆われている。いろいろな樹木がありそうだ。道沿いに進むと、植え込みにはヤマボウシ、ナンキンハゼ、シラカシとが続いていた。
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  記  平成24年1月29日(日)