ヒメムカシヨモギとヒメジョオンとの違い
6月12日(日)
花をつければ、二つの違いは歴然としていて、間違うことはない。しかし、花をつけていない段階だと、「あれ、どっちだったかなあ?」と迷うときがある。先日次の写真を見て、そのように感じた。今まで自分の知識の浅さを知らされた。そこで、詳細を調べ直すことにした。
表 裏
葉の形、縁、毛の有無などを確認してみた。
ルーペを片手に見るが細かい点はよく見えない。
カメラで撮った写真を拡大して見ることもしてみた。
葉から見た違い(観察点)
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ヒメムカシヨモギ
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形
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細長い
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膨らみがある
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縁
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全体に短い毛があるが、柄に近くなると目立つ
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毛はあるが目立たない
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触ったとき
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ふんわりして、やや厚く感じる
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厚みは感じない
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表
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全面に上に伏した軟らかく、短い毛がある
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全面に短い毛があるが目立たない
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裏
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軟らかく、短い毛がある
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毛はない
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全面に上に伏した軟らかく、短い毛がある
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葉脈上の毛が幾分長い
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のような違いをメモすること出来た。
専門書をひも解いて、よく比較してることにした。
長田日本帰化植物図鑑
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ヒメムカシヨモギ
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葉
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茎を取り巻いて密に互生
鋸歯はまばら(2~4個)
緑色で両面ともほとんど無毛
へりには開出した毛が長毛を列生、とくに下半分に著しい
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葉は互生、緑色、下方のものは柄が長く葉身は卵形で根生葉に近いが上方のものは皮針形、基部は楔形に細まり、不明の葉柄に続き、鋸歯が荒く、ヘリと下面中央脈上には開出した長毛がある
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牧野新日本植物図鑑
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ヒメムカシヨモギ
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葉
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細長い皮針形、微鋸歯がまばらにあり、密に互生する
葉柄の両縁に開出した毛が粗に並ぶ
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皮針形、あるいは長楕円形の葉を互生し、全縁荒い鋸歯があり、質は薄く、膜質で両面に毛がある
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専門書はやはりよく調べられている。
さらにインターネットでも調べてみた。
岡山理科大学植物雑学事典には
ヒメムカシヨモギ
葉の縁に長い毛が目立つ
ヒメムカシヨモギは葉縁に長い毛があるが、葉面には脈上に短いねた毛がある程度で、肉眼では毛がないように見える。葉縁の毛は葉の下半分から葉柄にかけて顕著であり、下面の主脈上にも同様な毛がある。葉面にほとんど毛がないので、葉全体としては鮮やかな緑色に見え、この点はオオアレチノギクがくすんだ灰緑色に見える点と異なっており、遠目でも区別ができる。
とあった。
いろいろ調べてみましたが、実物を見るとどうもはっきりしない。ある程度は理解できるのだが、決定的に断定はできない。実物の観察を続け、花を待つのが最良の方法になる。こまめに観察することの大切さが分かりかかけてきた気がする。
アレチノギクとオオアレチノギクについて「牧野新日本植物図鑑と他の図鑑では図が逆になっている」ということを何かで読んだ記憶がある。
寺崎、長田、保育社等は共通した図になっている。牧野新日本植物図鑑だけが逆になっている。解説文はすべて共通している。編集するとき図を差し違えたのかなあ?正しいのはどちらなのか知りたいものです。
記 平成23年6月12日(日)