広島城「チシャノキ、ケヤキ、アベマキ、ナナメノキ、天守閣、エノキの黄葉とカエデの紅葉、シラカシ」
12月21日(金)
チシャノキと表示された樹があった。この名前は初めて聞くので調べてみた。牧野新日本植物図鑑を見ると、えごのき(ろきろぎ、ちしゃのき)となっており、チシャノキはエゴノキの別名になっていた。よく見直したがおかしいと思い、再度、目次から引き直して見た。すると、もう1つのチシャノキが出て来た。図を見て、こちらであることが分かった。説明によると、「四国、九州、琉球、台湾にはえる落葉高木・・・」とあった。やはり関東地方では目にするこのない樹であることが分かった。更に、「葉は互生し、柄があり、楕円状披針形または倒卵形で先はとがり、・・・ふちに鋸歯がある」と説明されていた。7月頃、白色の細かい花を多数集まってつけるという。葉がカキの葉に似ていることから別名カキノキダマシ」というそうだ。
チシャノキ
チシャノキの葉
ケヤキの紅葉
葉を落としたケヤキ
奥の森へ入ると、「アベマキ」と表示した樹があった。アベマキはクヌギによく似ている。ただ、アベマキを見る機会が殆どないので、2つの違いがよく分からない。下記の資料1によると、「葉裏の比較がもっともわかりやすく確実である」とあり、「アベマキの新葉の裏は、星状毛が密生し白くみえる・・・クヌギの新葉の裏は、はじめ軟毛がはえるがしだいに落ちて少なくなる」とあり、更に、資料2を見ると、「アベマキの葉っぱのうらは、ちょっと茶色がかった白っぽい色・・・クヌギの葉っぱのうらは、葉脈(葉っぱのすじ)には毛がはえていますが、他のところはツルツルで黄緑色」と説明されていた。この葉の裏を見ると、星状毛は確認が難しかったが、白っぽく見えた。冬芽を見ると、クヌギより芽鱗の毛が少ないように見えた。
アベマキの葉の表
アベマキの葉の裏
アベマキ冬芽
ナナメノキがあった。この名前は初めて聞く名前である。牧野新日本植物図鑑によると、「別名ナナミノキで、静岡県より西の本州、四国、九州の山地に生える常緑高木で、・・・」とある。関東地方では見られない樹と分かった。更に一寸変わった名前なので、語源を調べると、牧野新日本植物図鑑では、「語源ははっきりしない」とあった。下記の資料を見ると、「ナガミノキ(長実の木)がなまって→ナナミノキにったった説、実が特徴があって、少し長めのための説、材を割ると斜めに裂けるので名づけられた説」が挙げられていた。モチノキ科の仲間なので、葉を見ると、モチノキによく似ている。葉には黒っぽいものが沢山ついており、細かいところは知ることが出来なかった。
ナナメノキ
ナナメノキの葉
天守閣
内側へ目をやると、エノキの黄葉とカエデの紅葉が見えた。人が殆どいないので、静かな景観を楽しむことが出来た。
エノキの黄葉とカエデの紅葉
カエデの黄葉
カエデの黄葉と天守閣
シラカシの冬芽
撮影:11月28日
記 平成30年12月14日(金)