公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

広島「トウカエデ?、ブリヂストン美術館前の庭、クスノキとシラカシ、広島城(ユーカリノキ、マルバヤナギ、イヌシデ」

1220日(木)
 
 ブリヂストン美術館へ向かっていると、黄葉、紅葉のきれいな世界が現れて来た。先程はタイワンフウを見て来たので、この樹もタイワンフウと思える。しかし、幹を見ていると、トウカエデのようにも見え、迷いが出て来た。そこで、タイワンフウとトウカエデの違いについて調べると、下記の資料が見つかり、それによると、「フウの葉縁には細かい鋸歯があるが、トウカエデの葉縁はほぼ全縁だ」とあった。そこで、先程、平和公園と小さな広場で見た葉を見直すと、細かい鋸歯が見られた。すると、弥山などで見て来たトウカエデももしかしたらタイワンフウではないかとの疑いが出来た。そこで、確認し直すと、葉の縁に細かい鋸歯が見られ、タイワンフウになることが判明してきた。「葉と幹をよく見ておかなければ」と教訓になった。この並木の樹の幹はトウカエデに見える。しかし、葉が明確に確認できなかった。
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トウカエデor タイワンフウ
 
 ブリヂストン美術館の前庭は噴水があり綺麗に整備されていた。黄色、赤と色づいているのはいずれもカエデで、後ろの緑色はクスノキになる。
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 他に何か目立つ樹がないかと周りを見ていると、黄葉したトチノキが見つかった。葉が大きく、縁に鋸歯が見られるので、トチノキと確認できた。
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 ブリヂストン美術館前から広島城へ向かった。駐車場から御門橋を渡り、二の丸へ入ると、左の奥に大きな2本の樹が重なってあった。手前の1本はクスノキと分かったが、堀側の樹がシラカシになるか、こちらでよく見かけるアラカシになるのか、遠目には、はっきりしなかった。近づいて調べると、葉は細く、シラカシのようであった。
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 本丸へ向かうところに被爆樹木と表示されたユーカリノキがある。この樹は移植されたものではなく、「この場所で被爆した」と案内板に書かれていた。更に案内板によると、「被爆して残っているユーカリノキはこの樹のみ」とのことだった。爆心地から740ⅿにあった樹がよく生き延びていると吃驚させられた。生命力の象徴ともいえる。
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 ユーカリノキと同じように被爆の樹として、マルバヤナギの樹があった。背丈の低い樹と思って写真を見直すと、太い幹をしていることが分かった。被爆する前は、きっと背丈の高い大きな樹であったことが推測される。
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マルバヤナギ

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マルバヤナギの葉
 
 城内へ入ると、右手に黄葉をした樹が見えた。何の樹か調べようとしていると、「イヌシデ」と表示されていた。イヌシデは知っている樹木だが、時期と場所が変わると、分かり難い姿に代わっていた。下記の資料では、
「葉は、卵形または卵状長楕円形、先端は鋭く尖り、基部は円形〜広いくさび形、ふちには鋭く細かい重鋸歯がある」と記述されている。「ふちには鋭く細かい重鋸歯がある」点は記憶にあったが、他は再確認した。冬芽を見ると、楕円形で、先が尖り、黄褐色をしていた。アカシデの冬芽はよく見かけるが、イヌシデの冬芽はあまり見かけていなかった。イヌシデの幹には縦方向に斜めに灰黒色の線模様が見られるのが特徴になっている。この幹を見ると、苔が生えて分かり難いが、推定が出来た。
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イヌシデ

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イヌシデの葉と冬芽

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イヌシデの幹
 
撮影:1128


  記  平成301214日(金)