弥山[モミの葉の付き方、アセビ、ソヨゴ、アカメガシワ、シキミ、シロダモ」
12月11日(火)
展望台から下を見ると、明るい褐色をした果実が見えた。この果実はモミの果実になるのだろうか。葉を見ると、モミのようだが、先程のモミの樹の葉の付き方と少し違っていた。先程のモミの葉は2列になっていたが、このモミの樹の葉は2列とは違っている。そこで、下記の資料を見ると、「上部の葉や日の当たる葉では枝にラセン形につき、若木や日の当らない葉は枝に2列に密に並びます」とあった。この葉の付き方はらせん状になるようだ。
モミの樹と果実
モミの葉の付き方:螺旋状
巨岩の近くにアセビが見えた。この山中で、ところどころで目にしてきたが、本来アセビはどんなところに生育するのだろうか。牧野新日本植物図鑑によると、「本州、四国、九州の乾燥した山地に生える常緑低木」とあった。幾つかの資料の葉の写真を見ると、先程、モッコクやシキミかと迷った葉に似ているので、牧野新日本植物図鑑で、アセビの葉について見直すと、「アセビの縁には鈍頭の鋸歯があり・・・」とあった。資料の写真を見直すと、僅かな鋸歯が見つかった。それにしても、「普通の人なら全縁と見てしまうところを詳細によく見ているなぁ」と吃驚した。下記の資料では、浅い鋸歯がある写真を明示してあったので、大変参考になった。念のために、先程、モッコクやシキミかと迷った葉を再度見直すと、こちらの葉には浅い鋸歯は認められなかった。アセビには赤褐色の蕾が沢山ついていた。
この赤い果実をつけた樹はクロガネモチと思って撮影したのだが、調べていると、ソヨゴの名前が出て来た。赤い果実が似ているので、クロガネモチとソヨゴの違いを調べてみると、下記の資料では、「果柄のながーいソヨゴに短いモチノキ、葉に鋸歯のあるナナミノキ、クロガネモチは柄の先に散形状に実をつける」と説明されていた。撮影した写真を見直すと、果実が少ない。最初は、野鳥などに食べられ、少なくなったのではと思っていたが、それにしても少なすぎるように思えてきた。果実が付いて枝をもう少し鮮明に撮影しておくべきだったが、写真から見受けられる果実は、クロガネモチとは違い、ソヨゴになるのではと思えてきた。
ソヨゴ
大きな岩の間から伸びている樹が見えた。どの辺から出て来ているのか、知りたいが、覗き込むことは出来ない。葉は黄色く変わり始めているが、基が広く、先が細い5角形に近い形をしている。この形、柄の長い点はアカメガシワの葉によく似ている。詳細は確認できないが、恐らく、アカメガシワになると思う。
巨岩のトンネルを抜けてきたところに、シキミが沢山見られた。これは、モッコクではないかと思った樹で、その後、検討した結果シキミに変えた樹である。この辺の樹木に関する資料があればと探しているが、なかなか見つけることが出来ない。
シキミ
すぐ隣に3脈が目立つ樹があった。葉が枝の先に集中していて、大きいので、これはシロダモになると思う。
シロダモ
シロダモの葉
撮影:11月26日
記 平成30年11月30日(金)