公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

弥山「ヤブニッケイ、ムラサキシキブ、アラカシ、ネジキ」

128日(土)
 
 山の中へ入ると、日が差さないため、あたりが薄暗くなってきた。そのため、色々な樹を見るが、区別が難しい。特に上空の葉は殆ど分からない。上りが多いため、汗をかくようになって来たので、1枚脱いだ。岩陰に黒っぽい葉が見えた。写真を撮ってみると、肉眼で気が付かなかった3脈が明瞭になった。この姿から、シロダモ、ヤブニッケイクスノキの名前が思い浮かんだ。葉の裏面を確認しておけばよかったが、怠ってしまった。シロダモは枝の先に葉が集中しているので、これはシロダモではなさそうだ。下記の資料では、この3つを『葉の裏が白ければ「シロダモ」、葉柄が真っ直ぐだと「クスノキ」、曲がっていると「ヤブニッケイ」』と説明していた。この説明は、初めて知った。写真の葉柄を見ると、曲がっている。ヤブニッケイクスノキと迷ったが、下記の資料に従えば、ヤブニッケイになるようだ。
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ヤブニッケイ:曲がった葉柄
 
 堰堤の下に、紫色の果実を僅かに残したムラサキシキブがあった。この果実がなくなると、冬芽でもない限り、ムラサキシキブとは分からなくなってしまう。葉は対生しているのだが、今の時期は落葉するので、対生か互生かの判断が難しくなる。
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 先程、道沿いに細くて高いシラカシと思える樹を見たが、ここへ来ると、太く、はるかに高くなったシラカシが現れて来た。先程は葉を確かめることが出来ず、シラカシかアラカシかと決めかねたが。ここでは上空の葉の写真を撮影することが出来た。葉は細長く、上半分に粗い鋸歯が見える。葉が細長いので、シラカシに見えたが、鋸歯鋭いので、確認し直した。資料12を参考にしながらこの葉の鋸歯を見ると、写真の葉はアラカシになるようだ。更に果実を見ると、この果実の先には段がない。従って、この大きな樹はやはりアラカシになるようだ。
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アラカシ

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アラカシの葉

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アラカシの果実
 
 この樹は何の樹になるのだろうか。樹皮を見ると、縦方向にひび割れが入り、剥がれそうになっている。葉は、黄色く変色し始め、縁が欠けている。樹皮の割れ方に特徴がありそうなので、下記の樹木検索くん(資料1)で検索してみた。「落葉樹、低木である、単葉、互生、葉の大きさ(中)、葉の形(卵形・楕円形)、全縁、皮目・裂け目などが縦に入る、樹皮が剥がれる」を記入し検索すると、5個に絞られた。その5個をここに見て行くと、ネジキが一番よく似ていることが分かって来た。「ネジキ」の名前が出て来た時、最近この樹について書いたことを思い出した。1031日、備中松山城から山を下ってくるとき、見ていたことが分かった(資料2)。その時、幹の写真を撮り損ねていたことがあったので、記憶に残っていた。あの時の樹が、この樹へ繋がるとは偶然の一致であった。
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ネジキの葉

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ネジキの幹

撮影:1126

  記  平成301129日(木)