好古園「ナラガシワ、白色のフジバカマ、ホトトギス、サルベリ、ケヤキ」
11月16日(金)
再び、ナラガシワの樹が現れた。今度は背丈が低く、冬芽を見ることが出来そうだ。枝先を見ると、葉とともに毛の多い冬芽が見えた。色、つくりはコナラの冬芽に似ているが、ナラガシワの冬芽は毛が多く、先が尖っていない。
ナラガシワの冬芽
美しい竹林の中に、白色のフジバカマが見えた。先日、四季の森公園で白色のマルバフジバカマを見て来たが、この白色のフジバカマは、丸葉ではない。上の葉は単葉であるが、下の葉を見ると、深く3つに割れている。割れた葉は赤いフジバカマの葉より細身になっている。「これが探していた白色のフジバカマなのかぁ」と思ったが、実感が湧かなかった。花を見ると、日頃見ているフジバカマや似ているヒヨドリバナと比べると、花柱が長いように見えた。
白色のフジバカマ
白色のフジバカマの花
場所が変わると、竹林の中にホトトギスが現れて来た。それも数が多く、群生しているように見えた。先日、ホトトギスとタイワンホトトギスについて考えたので(資料1)、再び、このホトトギスを見ていると、疑問が再熱してきた。牧野新日本植物図鑑を見ると、「花被片6個は・・・外面に毛があって、白質、内面全体に濃紫斑があり、・・・」とあり、花被片の外側が白色を示している。資料2では、「蕾がほぼ白色」とある。更に、資料3では、「花弁は6枚で、やや斜めに開く。外側は白色で毛があり、」とあり、いずれも花被片の外側が白色であることを示している。いろいろな資料を見ると、園芸種として、タイワンホトトギスとホトトギスの交雑種が普及しているという。このホトトギスも純粋なホトトギスではなく、タイワンホトトギスとのホトトギスの交雑種の可能性が高いようだ。
サルベリが紅葉していた。サルスベリの紅葉している姿は見たことがあるが、ここの紅葉は他のところよりきれいに見える。他所の紅葉する樹々は、塩害で色が褪せてしまったものが多いが、好古園の中の紅葉だけはそのようなことがない。やはり、手入れが行き届いているのだろうか。
サルベリの紅葉
紅葉した葉
好古園は武家屋敷の跡地に造られた日本庭園というが、昔の武家屋敷にもこのような庭園があったのではと想像してみたくなる。日本人は自然美を自分の庭に描きたくなる心情がある。人工美は確かに綺麗だが、やはり、自然美のスケールには勝てない。
好古園の入口に黄褐色に染まったケヤキの樹がある。入る時、撮影しようとしたが、人が多く撮影のチャンスがなかったので、出て来たところで撮影した。ここのケヤキの黄葉は他のところの色の褪せたものと違い綺麗であった。
ケヤキの黄葉
撮影:10月30日
記 平成30年11月13日(火)