公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

栗林公園「桶樋滝、エドヒガンの冬芽、ソテツ、ハゼノキ、掬月亭(きくげつてい)」

1112日(月)
 
 桶樋滝へやって来た。広い公園の縁に見られる滝なので、自然の滝と思ったが、案内板を見ると、「藩主の観賞用としてつくられた滝で、現在は、西湖の水をポンプアップして流水している」という。そういわれてみると、滝の縁の岩の割れ方が不自然で、風化した丸みが見えない。下記の資料によると、「栗林公園は、高松藩松平家の別邸として、歴代藩主が修築を重ね300年近く前に完成しました。」と説明されていた。この広大な公園が藩主の別邸と知り、驚いた。藩主さんは、贅沢三昧の生活をしていたことが伺われる。
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案内板

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滝のある岩肌

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桶樋滝
 
 前に来たときは、桶樋滝の見学場所に、エドヒガンのサクラが咲いていた。今は、どれがそのエドヒガンの樹だったか、分からなくなっている。近くの樹の冬芽の写真を撮ってみた。2つはソメイヨシノに近い冬芽だが、1つはエドヒガンの可能性が高いと思われる冬芽が見つかった。
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エドヒガンの冬芽?

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エドヒガンの冬芽?

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エドヒガンの冬芽
 
 小高いソテツの丘がある。大きなソテツが何本もあり迫力のある景観を作り出している。下記の資料1によると、「薩摩藩主(さつまはんしゅ)島津家が、琉球(りゅうきゅう)(沖縄)産のものを高松藩松平家に贈り、それを移植したと伝えられているが・・・元禄以前に移植されたのは確かであろう」と記述されている。単純計算すると、今から約300年以上前のことになる。資料2によると、「樹齢1000年を超えるものも珍しくないようだ」と書かれている。「気の遠くなるような寿命だなぁ」と感じた。
資料1
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ソテツ
 
 葉が赤く紅葉を始め出した大きな樹が現れた。「これはハゼノキだ」と思ったが、先程、ハゼノキに似たムクロジを見て来たので、葉の付き方を見直した。見ると、奇数羽状複葉をしていた。ハゼノキになるようだ。
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ハゼノキ
 
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ハゼノキの葉:奇数羽状複葉

 水とマツに囲まれた美しい建物が見えてきた。ここからは見た風景は、額に入るような絵になる。下記の資料によると、「この建物は、掬月亭(きくげつてい)といい、風や光を巧みに取り込んだ数奇屋風書院造りの茶屋」であるという。藩主さんはこんなところで、寛いでいたという。
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掬月亭(きくげつてい)

撮影:1028

  記  平成301110日(土)