公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

四季の森公園「自然観察会(シロバナミズヒキ、フジカンゾウ、マルバフジバカマ、モグラ、セイタカアワダチソウ、ユウガギク)」

1020日(土)
 
 ヤマハギの奥へ進むと、シロバナミズヒキが出て来た。ひところ前はミズヒキが大分目立ったが、そろそろ少なくなり始めているようだ。この道際のミズヒキの中に、シロバナミズヒキがあったとは気が付かなかった。赤いミズヒキも、最初は色が薄いので、このシロバナミズヒキをシロバナミズヒキと見ていなかった。やはり注意力が必要だ。萼の開いたところを写真に収めようと、花を探したが、まだ開いていないようだった。
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シロバナミズヒキ

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シロバナミズヒキの小花
 
 近くにフジカンゾウが出て来た。先日まで、フジカンゾウはヌスビトハギと混じって咲いていたが、花期がヌスビトハギより短く、既に果実に代わってしまった。果実はヌスビトハギに似ているが、先日こちらの方が一回り大きいことを確認した(資料)。
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フジカンゾウの種子
 
 更に奥へ進むと、白色のマルバフジバカマが現れて来た。今日はこの花を探していた。ここで、この花について説明があった。フジバカマの花は赤みがかっており、葉は単純な単葉ではない。このフジバカマを見ると、花、葉がフジバカマのイメージとは大分違っていた。マルバフジバカマの名のように、葉が丸みを帯びていると思ったが、下の方の葉を見ないと、そのことは確認できなかった。
 一番の課題は、未だ咲き誇っているヒヨドリバナとの違いである。マルバフジバカマの葉が一般のフジバカマと同じように深く切れ込みが入っていると思つたが、実際には違っていた。下の葉を見れば、幾らか区別がつきそうだが、難しいことには変わりない。また、下の方の茎の毛の有無で、ヒヨドリバナとフジバカマは区別がつく。ヒヨドリバナの茎には毛があるが(資料1)、フジバカマの茎には毛がない(資料2)。マルバフジバカマの茎を見ると、殆ど無毛だった。花を見ると、つくりはヒヨドリバナによく似ているが、小花が一回り小さく見えたので、計測してみた。すると、ヒヨドリバナの横幅が1cm、高さが5mmであったの対し、マルバフジバカマは横幅が7mm、高さが7mmであった。
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マルバフジバカマ

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マルバフジバカマの花

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マルバフジバカマの葉

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マルバフジバカマの小花

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マルバフジバカマの茎:殆ど無毛
 
 更に奥へ入ったところで、説明者が変わり、モグラについて説明があった。モグラ1匹の生活範囲が50ⅿぐらいあり、自分で作ったトンネルに落ちてくるミミズなどを捕食しているという。1日に何と自分の体の半分ぐらいの量を食べるという。「そんなに食べるのか」と驚いた。モグラのトンネルには食物の貯蔵庫やトイレもあるとのこと、更に、12時間食事をとらないと餓死してしまうというとことを学んだ。トンネルの補修、あるいは拡張などで掘り出された土は上へ向かうトンネルから地表に捨てられるという。この小さな山をモグラ塚という。実際に皆さんで、モグラ塚を確認した。
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モグラの説明

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 はす池へ戻り、園道へ出た。池の畔を見ると、セイタカアワダチソウの黄色い花が目に入って来た。先日はほんのり色づいたところだったが、今日は大分色づき、セイタカアワダチソウの季節が感じられるようになった。
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 更に戻っていくと、ここにもユウガギクの群生が見えた。ユウガギクが咲き始め、大分経つので、もしかしたらノコンギクかも知れないと、葉を触ってみた。しかし、あの独特のざらざらした感触が伝わってこなかった。念のため冠毛を調べると、やはり冠毛がなく、ユウガギクであった。
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ユウガギク

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ユウガギクの冠毛
 
撮影:1014

  記  平成301017日(水)