公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

四季の森公園[自然観察(アメリカヤマゴボウ、ガガイモ、ウマノスズクサ、ヤマハギ)」

1019日(金)
 

 草原を通り越し、場所を北西側の藪へ移動した。ここにアメリヤマゴボウがあるのでその説明が始まった。アメリヤマゴボウを見ると、先日の台風の影響で、太い枝が折られていたが、それでも赤い枝の先にいくつかの果実が残されていた。果実を見ながら、アメリヤマゴボウの毒性についての説明があった。果実と根に有毒成分があり、腹痛・嘔吐・下痢を起こし、更に、延髄に作用すると、痙攣を起こして死亡することがあるという。

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 少し戻ると、蔓性のガガイモとウマノスズクサが絡まり、垣根になっていた。この2つについて説明を受けた。ガガイモは花を見たことがあるので、知っていたが、ウマノスズクサの名前は知っていたが、花は見たことがなたった。今は、どちらも花が咲いていない。
 牧野新日本植物図鑑によると、「ガガイモの葉は柄があり対生し、長心臓形で、全縁、支脈がはっきり見える」とある。長心臓形の葉をしたものは幾つかあるが、白色の支脈がはっきり見えるのはこれだけのようである。花冠は先が5裂し、白色の毛が密生している。下記の資料には興味を誘う内容が書かれていたので、参考にしたい。「ガガイモの茎から出る乳液を、蛇や毒虫に噛まれたり刺されたりした患部に直接塗布するだけで、解毒作用性がある」という。また、「イボとりにも使うことができる」とあった。
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ガガイモの説明

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ガガイモ

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ガガイモの花(2014/8/22撮影)
 
 説明を受けているときは、ウマノスズクサがどれなのか、よく分からなかった。後で確認し、このガガイモの葉と似た形をしているものがウマノスズクサと分かった。下記の資料1で花を見てみると表現のし難い奇妙な形をしていた。牧野新日本植物図鑑では、この花の形について、「萼はラッパ状の筒型で・・・上半はだんだん広がって、斜めに開口し、側片は尖り、筒の下部は急に球状に膨らむ」と記述されていた。実に上手く表現していると思った。実際の花はこの膨球部の内部にあるという。ウラシマソウマムシソウの花に感じが似ている。下記の資料2によると、「草に有毒成分を含み、誤って食べると腎臓障害を惹き起します」と書かれていた。
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 ここから元の道へ戻り、ショウブ園を通り抜け、奥へ入った。途中にハギの樹があり、このハギはヤマハギになるとの説明があった。ハギの主なものに、ヤマハぎ、ミヤギノハギ、マルバハギがある。ヤマハギミヤギノハギは花序の柄が長く、葉の上へ出ている。花がないとヤマハギミヤギノハギの区別は難しいが、葉をよく見ると、ミヤギノハギは細長い楕円形をしている。このハギは幅広の楕円形なので、ヤマハギになる。
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ヤマハギの果実
 
撮影:1014

  記  平成301017日(水)