四季の森公園「自然観察会(アキニレ、ススキ、ナツツバキ、オシロイバナ、ヒガンバナ、ガマ)」
10月16日(火)
四季の森公園へ早目に着いたので、誰も集まっていなかった。休憩所で休んでいると、アナウンスがあり、次第に人が集まって来た。集合時間の1時には50人近くの人が集まったようだった。
自然観察会(里山の果実の種子)の参加者
開会式が行われ、今日の予定などが説明された。その後、はす池の広場へ移動し、種子について基礎的なことの説明を受けた。
配布された資料より
種子の散布方法には、下記の4つがる。
1.重力・自然散布
2.被食散布
3.付着散布
4.風散布
5.水流散布
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柿の実を使って種子について説明があった。果肉の中に種子が入っており、その種子の断面の大部分を占めているのは胚乳で、小さい葉のような形をしているのが胚になる。胚が胚乳の養分を取り入れ成長していき、新しい個体へと成長していく。
説明を受ける光景
種子の説明を受けた所はアキニレの樹の傍であったので、「ここにアキニレの果実がありますよ」と見ることを勧めた。この果実は先日も見ている。果実は2つが対になっていて、中心部を中心に赤紫色に変色していた。中心部のふくらみが大きくなったようで、触ると、種子の存在が感じられる。
アキニレの果実
蛍川橋を目指し進むと、ススキの見えるところで足を止めた。そこで、ススキとオギの違いについての説明があった。ススキは大きな株をつくるが、オギは1本1本で、株をつくらないという。果実を見ると、ススキの果実にはノギがあり、オギの果実にはノギがない。ススキは風散布に入る。
ススキ
すぐ隣にナツツバキがある。果実は大分落ちてしまっているようだったが、いくつか見つかったので写真に収めた。5本の稜があり、いずれ5つに割れてくる。葉が枯れ始め、果実も熟し始めているようだ。重力・自然散布になる。
ナツツバキの果実
蛍川橋の手前にオシロイバナがあり、説明を受けた。オシロイバナはトリゴネリンという毒を含んでいて、嘔吐、腹痛、強い下痢を発症するとう。全体に毒があるが、特に根や種子に毒成分が多いという。花は、昼間は閉じていて、夕方夕方開いてくる。果実は楕円形で黒色をしている。オシロイバナは重力・自然散布に入る。
蛍川橋を渡ったところでは、ヒガンバナと、ガマについての説明があった。ヒガンバナの毒性についてはよく知られている。ヒガンバナにはリコリンやガラタミンなどの有毒アルカロイドが含まれている。毒は特に球根に多く含まれているという。下痢、嘔吐、呼吸不全や痙攣、中枢神経麻痺などを起こすという(資料1)。また、白色のヒガンバナがあり、白色が先に咲き、赤色が後に咲くという。下記の資料2でも同じことが書かれていた。このことは先日課題としたことだが、先日は見たところでは、赤色がなく、白色のヒガンバナが1本だけ咲いていた。牧野新日本植物図鑑のシロバナマンジュシャゲを見ると、花の色は株によって変化があり、白に黄または淡紅を帯びていて、純白のものはないとある。課題は残されたままである。
白色のヒガンバナ(10/6撮影)
ガマの仲間には、ガマ、ヒメガマ、コガマがある。ヒメガマは上の雄花穂と下の雌花穂の間が緑色をしている。コガマはガマより、花穂が小さく、葉も幅が狭いというが、まだこの区別が分からない。これはガマだという。
風媒花。
ガマ
撮影:10月14日
記 平成30年10月14日(日)