公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

四季の森公園「ヤマホトトギス、イタドリ、メドハギ、イヌコウジュ、ヒガンバナ」

926日(水)


 更に坂を下って行くと、今日最初に見たヤマホトトギスと同じようなホトトギスが目に入って来た(資料1)。ヤマホトトギスとヤマジノホトトギスの違いは、花柱に紫色の斑点がなく、花弁が水平であれば、ヤマジノホトトギス、反り返っていればヤマホトトギスだといわれている。このホトトギスの花弁は反り返っている。従って、ヤマホトトギスになるのだろうか、

 まだピント来ない。試料のホトトギスの花を見ると、外側に6本の雄しべがあり、その内側に雌しべがあり、柱頭は大きく3つに分かれ、それぞれがさらい2つずつに分かれている。従って、6つに分かれているように見える。しかし、雌しべは雄しべに殆ど囲まれているので、先端の柱頭を除くと、直接見ることが出来ない。

 資料の中には、「ヤマホトトギスの花柱には斑点がある」と説明されているもの(資料2)があれば、「花糸の外面や花柱の基部に斑点があるものやほとんどないものがある」と説明されているものもある(資料3)。この試料の花柱に斑点があるかないかは花を解剖しなければ分からない。また、花糸の外面や花柱の基部に斑点があるヤマホトトギスの写真資料は見つからない。

 
 坂の下の方に白色の細かい花が見えた。この花はイタドリである。今年既に開花を見たような気がしたので、イタドリは今頃咲くのだろうかと思った。資料1を調べてみると、記憶通り63日に近くの線路の土手で見ていた。牧野新日本植物図鑑によると、「夏、枝上の葉腋や枝先複総状の様の花穂をだし・・・」とある。資料2では、「初秋から枝には小さな白い花がたくさんつく」、資料3では、「花期は710月」とあることから、今イタドリが咲いているのはごく普通に思えて来た。イタドリは雌雄が別株というので、小花の写真を撮ってみたが、どちらかは判定が出来なかった。
資料2
イメージ 1
イタドリ

イメージ 2
 イタドリの小花

 これはメドハギではないだろうか、遠くからはヨモギのような感じがしていたが、近づくとメドハギと分かって来た。蕾が多かったが、いくつか花が咲いていた。ハギの仲間なので花は蝶形花になる。この花は三ツ池公園でつい最近見てきている。どこにもあるように思える花だが、それほど多くのところでは見ていない。
イメージ 3
メドハギ

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 メドハギの小花

 更に下へ進むと、薄い紫色の花が目に入って来た。これはイヌコウジュではないだろうか。先日、このイヌコウジュを求めて仲町台の方へ行ったが、花は咲いていなかったし、蕾すら確認できなかった。ここのイヌコウジュを見ると、上の方に花が咲いている。下記の資料1によると、「イヌコウジュ属の他の植物は、先に花穂を作って、下から順に上に向かって咲いていくのが普通」と説明されている。同じようなことを記載しているいくつかの資料も見つかった。すると、このイヌコウジュは既に大分前から咲き出していたことになる。イヌコウジュの花のつくりについては下記の資料2で書き留めていたので、読み直してみた。「上唇は3枚で、中央が大きく、2枚が横に伸びている。中央の大きいものは上が浅くくびれている。下唇は大きく、斜め下へ伸びており、内側には毛がたくさん見られる。雄しべは4本あるいは2本と言われるが、本数は確認できなかった。上唇に触れているものが雄しべと思える。また、花弁の外側には薄紫色の小さな斑点があるようだ」と書き留めてあった。
イメージ 5
イヌコウジュ

イメージ 6
 イヌコウジュの花

 水田の畦道に赤いヒガンバナが咲いていた。彼岸頃に咲くというが、本当だ。花はどうやってこの時を知るのだろうか、太陽の動き、気温、湿度などを的確にとらえていると思えるが、神秘的な能力である。
イメージ 7

撮影:912

  記  平成30921日(金)