四季の森公園「オオブタクサの花、ナンバンギセル」
9月25日(火)
左右にオオブタクサが群生していた。背丈が高く、花をたくさんつけていた。ここでは雄花だけでなく雌花を見ることが出来るのではと思った。先日、三ツ池公園でブタクサとオオブタクサの花を見たが、雄花の小さい粒の塊、雌花の微かな2本の雌しべが分かる程度で終わっていた(資料1)。今日改めて見直したが、詳細が分からないので、下記の資料2と資料3を参考にしてみた。資料2によると、「総包片は合着して皿型になり,複数の筒状花を入れる」と説明されていた。この説明から、雄花の小さい粒の塊が複数の筒状花と分かった。1つの塊を拡大すると、袋の中に何かが入っているように見える。これが雄しべになるのだろうか。資料4の写真を見ると、下の方の小花から雄しべが出ているのがよく分かる。
雌花は、雄花花序の下のところにあるというので、下へ辿って行った。すると、花らしいものが見えてきた。しかし、小さくて詳細が分かりに難いので、1つを取り出してみた。すると、糸状のものが2本見えた。これが柱頭のようだ。資料2の写真を見ると、そっくりであった。
オオブタクサ
オオブタクサの雄花花序
オオブタクサの雄花
オオブタクサの雄花
オオブタクサの雌花
ブタクサを見ていた時、何人かの人が盛んに土手を見ている光景が目に入って来た。その様子から、ナンバンギセルを見ていることが推察できた。土手に近づくと、草陰に赤紫色をしたナンバンギセルの姿が見えてきた。ここ一帯に沢山のナンバンギセルがあるようだ。更に近づくと、数か所で草が踏まれて枯れた跡があった。ここから多くの人がナンバンギセルを見ていたことが分かる。先人に続き、そこに立つと、ナンバンギセルがよく見えてきた。ナンバンギセルはススキなどの根元に寄生するという。周りを見ると、確かにススキに囲まれていた。
ナンバンギセルが見られた土手
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資料1
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資料2
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生育環境
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山地の山麓の斜面
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林床や向陽な林縁
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葉身
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2回羽状複葉
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3回羽状深裂~複葉
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小羽片
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基部に柄がつき、羽軸に狭い翼がある
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小羽軸には狭い翼があり、短い柄がある
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胞子嚢
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ソーラスは中肋と辺縁の中間につき、包膜は小さい円腎形。
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胞子は楕円形で、胞子嚢群は辺縁と中肋の中間につく。
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このミドリヒメワラビの生育環境はススキが茂る崖の下であるので、日はよく当たる。中軸、羽軸は紫色を帯びている。葉身は3回羽状複葉である。小羽軸には狭い翼があり、基部には短い柄がある。胞子嚢は全体に分布しているが、やや羽軸よりになっている。どちらかというと、資料2に似ている。このシダはミドリヒメワラビになるようだ。
資料2:http://plants.minibird.jp/kansai/kansai50/kansai_ma/con_mi/midoriHimeWarabi/midoriHimeWarabi.html
ミドリヒメワラビ
ミドリヒメワラビ:中軸、羽軸は紫色を帯びている
ミドリヒメワラビ:小羽軸には狭い翼があり、基部には短い柄がある
ミドリヒメワラビ:胞子嚢は全体に分布しているが、やや羽軸よりになっている
撮影:9月12日
記 平成30年9月21日(金)