公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

四季の森公園「ヌスビトハギ、アレチヌスビトハギ、コヤブタバコ、ハエドクソウ」

920日(木)
 
  山際の石垣沿いを見ていると、大分ヌスビトハギは増えてきたことが分かった。前回来た時も彼方此方で見たが、今日は花が沢山ついているように思えた。開いた花が多くなったので、その分花が多く見えてきたのかもしれない。花の写真は何枚も撮ってきているが、花が小さく、鮮明な写真が撮れないので、再び撮影した。蝶形花の花は下向きに咲いているので、花の様子を知るためには、上向きに変えて撮影しなければならない。旗弁の下から撮影した写真を見ると、旗弁の基は受け皿のようになっていて、その中に翼弁や竜骨弁が収まっている。また、旗弁は大きな皿のようになっている。ヌスビトハギの花を上や横から見ていたのでは、この姿は見えてこない。
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ヌスビトハギ

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ヌスビトハギの小花
 
 ヌスビトハギに混ざって一際鮮やかな紫色をし、花が一回り大きいハギが見つかった。葉を見ると、3出葉の小葉が細長い。このハギはアレチヌスビトハギになると思えた。アレチヌスビトハギの旗弁の奥には1対の黄色い斑紋がある。この斑紋があるか探すと、確かにあった。参考に旗弁の長さ計測すると、アレチヌスビトハギは89㎜で、ヌスビトハギは12㎜と大きな違いがあった。
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アレチヌスビトハギ

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アレチヌスビトハギの小花:1対の黄色い斑紋
 
 直ぐ傍の僅かな土のところからコヤブタバコが出てきていた。三ツ池公園では、花が終わっていたが、ここではしっかりした花が見られた。この花を見ると、コヤブタバコ、ガンクビソウ、ヤブタバコの3つを思い出す。この中で、コヤブタバコとガンクビソウが非常に紛らわしく、区別が難しい。この3つは花弁が平開することがないので、花だけ見ていたのでは区別がつかない。花のつき方、花の後方の苞葉の枚数を見ると、違いが分かってくる。この花のつき方を見ると、葉腋から長く伸びた枝の先に1つの花が付き、花の後方は苞葉枚数が多い。以上のことからこの花がコヤブタバコと分かってくる。花の直径を測ると、1.5cmあった。
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葉腋から長く伸びた枝の先に1つの花がつく

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苞葉の枚数が多い

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花の直径は1.5cm
 
 下の草陰に白色の花をつけた背丈の低い花が見えた。開花している花の下に花を終えたものがあり、枝に沿うように下を向いている。何となくハエドクソウに似ている。今年は、四季の森公園でハエドクソウを頻繁に見て来た。また、ここへ来る前は、ハエドクソウはそれほど背丈が高くないものと思っていたが、ここでは屈まなくても花が見られる高さにあるものがあった。今見ている花は、屈まなくては見られない。四季の森公園で初めてハエドクソウを見たのは617日であった(資料1)。それからすると、花期が随分長い。この花は、花期の最後なのだろうか。下記の資料2によると、花期は78月という。この花は本当にハエドクソウになるのだろうか。花は唇形花で、上唇は小さく、先が中央で浅く2つに割れている。下唇は上唇より大きく、先は3つに割れている。更に、上唇の上にある萼の先は濃い赤褐色で、先が3つに割れている。ここまで確認したところで、過去の資料と比較した。資料3で、ハエドクソウの花は、「上唇は短くて先が2裂し、両側がやや広く肩状になり、下唇は長くて3裂する」と確認している。葉は対生し、長さ5cm、幅3cm、柄が3.5cmであった。やはりこの花はハエドクソウになるようだ。それにしても、ハエドクソウの花期がこんなに長いとは知らなかった。
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エドクソウ

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エドクソウの花


撮影:912

 記  平成30917日(月)