公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

三ツ池公園「ミドリヒメワラビ、ハリガネワラビ、タイアザミ、センニンソウ」

911日(火)
 
 2つ目のシダは、これも何度も見て来たミドリヒメワラビになる。このシダは2回羽状複葉で、小羽片は更に裂片になっている。ミドリヒメワラビの特徴は、羽軸に狭い翼があり、小羽片に短い柄がある点である。羽片を見ていくと、これらの特徴が確認できた。何度も見てくると、特徴が分かり易くなって来た。羽軸、中肋に長い伏毛が沢山見え、更に、小羽片の表面にもこの伏毛が散在している。小羽片の裏側を見ると、羽片、中肋には表面と同じように長い毛があるが、こちらは伏毛というより、開出気味である。胞子嚢は円形で大きく、ほぼ中肋と辺縁の中間に分布しているように見える。
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ミドリヒメワラビ

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小羽片と柄

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胞子嚢の分布

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 ベニシダとミドリヒメワラビの2つは何とか分かるようになったが、3つ目のシダがまだよく分からない。1回羽状複葉の点は先ほど見て来たハリガネワラビに似ている。しかし、こちらの羽片は隙間がなくついており、基近くの羽片の両端が狭まっていない。この点から考えると、ハリガネワラビと違っている。また、基部の小羽片が大きい分けでもないので、この時考えたハシゴシダ、コハシゴシダ、ヤワラシダとも別のシダになるこうなると、「う~ん」と思ってしまった。
 一端諦めかけたが、もう1度写真を拡大して見直すと、基近くの羽片の両端が狭くなっていることに気が付いた。ハリガネシダの可能性が出て来たので、先程の写真と比較してみた。今回の写真は少し焦点が合っていないが、胞子嚢の分布を始めよく似ている。もっと鮮明な写真ならはっきりするが、このシダはハリガネワラビに落ち着きそうだ。
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ハリガネワラビ

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羽片の表面

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胞子嚢の分布
 
 更に下っていくと、タイアザミが見えた。見ると開花がだいぶ進んでいるように見えた。先の方の花は、褐色に変色し、既に萎れている。タイアザミはこんなに早く咲いたのだろうか、と記録を辿ってみた。昨年の記録によると、914日に見ていた(資料1)。やはり今頃咲くことが確認できた。昨年はこのタイアザミとノハラアザミの違いについて色々調べたことが昨日のことのように思い出される。2つの区別が分からず、到頭、自然教育園まで行って、池の畔で確認したことが今でも記憶に残っている。
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 タイアザミ

 藪の中に白色の花が見えてきた。何の花だろうと近づいたが、カラスウリの大きな葉などに囲まれていて、よく分からなかったが、蔓性であることからセンニンソウと分かった。花は、白色の大きな十文字形をしている。この花弁に見えるものは、萼だという。葉はいろいろなものが絡んでいて、よく見ることが出来なかった。
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撮影96

  記  平成3099日(月)