四季の森公園「ヨシ「(アシ)、イヌワラビ、シシウド、ヌルデ、ハエドクソウ」
7月29日(日)
シダを見た後、芦原湿原の畦道へ戻ってきた。暗かったところから明るい所へ出ると、眩しい。しばらく目の働きが適応しなかった。湿原を見ると、ヨシ(アシ)が背高く伸びている。3mを越していると思える。ぎっしりと埋め尽くしたヨシ(アシ)を見ると、上の方に穂が見えた。「もう花が咲きだしたのかぁ・・・」と思った。カメラを向けて写真をとると、間違いなく穂が写っていた。昨年は8月9日にヨシ(アシ)の開花を見ている(資料1)。やはりヨシ(アシ)の開花も今年は早いようだ。
基部は羽軸に沿着
ヨシ(アシ)
ヨシ(アシ)の穂
シダが見えてきた。遠目にはまだほとんど名前を知ることが出来ない。イヌワラビの可能性を考え、最下部の外側第一羽片の有無を見たかったが、ここからは見ることが出来なかった。耳垂はなく、基部は羽軸に沿着いているのが分かる。羽片の中肋の溝が、中軸の溝へとつながっているようだ。小羽片の裏を見ると、褐色をした胞子嚢がハの字型に並んでいる。このような特徴からこのシダは前に見たイヌワラビと思える。
イヌワラビ
イヌワラビ:中肋の溝が、中軸の溝へとつながっているようだ
イヌワラビ:胞子嚢が八の字模様になる
白色の小さな花を付けた枝が畦道へ伸びていた。茎が太く、大柄の草本である。花弁が5枚、雄しべが5本あるようだが、花が大分枯れ始めているので、正確には分からない。葉を見ようとしたが、いろいろなものが絡んでいて、どれが試料の葉か分かりにくい。何とか探り当て、先が3つに割れた葉が試料の葉のように思え、写真を撮った。シシウドと見当をつけているが、確信がないので、下記の資料1を見た。下記の資料はウドとシシウドとの違いを説明していた。「シシウドは、先端の葉が恐竜の足の様に3枚に割れている、枝は3本ずつ出ている、枝の分かれめは膨らみ、全体が赤みがかっている」と指摘していた。資料2では、シシウドは記載されておらず、似たものにヨロイグサが記載されていた。「このヨロイグサとシシウドはどこが違うのだろうか」という新しい疑問が生まれてきた。どちらになるかについては後日調べてみたいと思っている。
シシウド
シシウドの花
ヌルデの枝先に白色のものが伸びてきていた。花が咲き出したかと思って、見ると、まだ蕾の状態であった。この樹は雌雄異株だという。
ヌルデ
ハエドクソウが見えた。この花は何度も見ている。既に花は終えているのではと思っていたが、まだ咲いていた。今まで見て来たハエドクソウは背丈が低く、座って、見下ろして見ていた。ところが、今は座る必要がないほど背丈が高くなっている。ハエドクソウはこんなにも背丈が高くなるのだろうかと調べると、牧野新日本植物図鑑によると、30~70cmとあった。この花は小さく内側が白色なので、中が見にくく、写真も上手く撮リ難い。それが、先日、初めて花のつくりが分かりそな写真が撮れた(資料)。その時、この花について、「上唇は短くて先が2裂し、両側がやや広く肩状になり、下唇は長くて3裂する」ということを確認できた。今度の写真は、更によく分かるようになった。
ハエドクソウ
ハエドクソウ
撮影:7月18日
記 平成30年7月24日(火)